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創作大賞感想 #白山の蛇
「白山の蛇」と
「ひとりぼっちの高校生は少女の面影を見る」と
「普通の高校生は人形劇の夢を見る」は、
「女子高生女子高生陰陽師シリーズ」という三部作です。順序的には
1 普通の高校生
2 ひとりぼっちの女子高生
3 白山の蛇
の順に読むのが正統派かと思います。けど、三部作の必然性は薄く、それぞれの作品が単独でも一級品の面白さです。
1作目の「普通の高校生」を読んだ時の私の感想がこちらです。
自分のこの記事から引用します。
応募されているのは「ファンタジー小説部門」、だけどあらすじに書いてあるのは『ホラー×コメディ×ファンタジー』ということで、全10話でありながら、盛りだくさんの「欲張りセット」というお話がこちら「ひよこ初心者さん」の「普通の高校生は人形劇の夢を見る」になります。
この盛りだくさんの「欲張りセット」が、シリーズ化することで、更に領域を広げて人物の深さを増し、3作目には時空を超えて面白さを増加させるのです。人物設定を同じようにして活かしているものの、作品ごとに面白さの質を変えて「これでもか」というくらいに読者を楽しませようとしています。
個人的にはこの3作目の「白山の蛇」が特に良かったです。若干「アダルト」な描写はありますが、あくまでも「ナレーション的」に描かれており、
「ちょっと、こういう描写はR指定しないとまずいのでは」
ということは「残念ながら」ありません。
いやいや「当然ながら」ありません。子どもから大人まで楽しめるエンターテインメント作品だからこそ、読者を選ばない欲張りセットなのです。
「白山の蛇」は終始和風ファンタジーなので、そこに在るのは日本独特の「家」「血縁」「男尊女卑」「犠」「贄」、そして「勢力争い」などの悪しき文化への問題提起のような雰囲気もあります。
それに対して主人公がどう対峙し、どう行動するのか、受け入れつつも反発し、反発しつつも躊躇し、若者独特の葛藤や挑戦ということが見どころかもしれません。
設定を越えた領域で「人としての本質」を問いかけられるようです。
とかいう、面倒な話はあまり意味が無いような気もします。こんな愚駄愚駄した話を読むよりも「作品を読んで楽しんで欲しい」のです。
そうそう、楽しむという意味ではこの三部作を読み比べることで
「書き進めることに『作者が表現者として楽しんでいる』」
という姿をより強く感じるようでもあります。
もちろんこれはエビデンスがない、個人の感想というか「妄想レベル」になるのですが
1 普通の高校生
設定や展開が破綻しないよう、読者を楽しませようとして、肩に力が入っています。
2 ひとりぼっちの女子高生
1作目を書き終えたことで、力が抜けましたが「中継ぎ」をするために、慎重に書き進めています。
3 白山の蛇
思う存分、書きたいことを楽しんでいます。伏線回収とかは抜きにして、登場人物たちが勝手に動き出しています。
という印象を抱いています。「白山の蛇」は、お話は深刻なのですが、文字がダンスを踊っているように、楽しい雰囲気が伝わります。
敬愛してやまないクリエイターのお一人「はそやmさん」が、このような感想文を投稿されていました。
私は大人ですので「はそやmさん」のように、こんな我儘は書きません。
「あれ?このシリーズまだ謎残っているよね?」
と思える部分もあるので、きっとひよこ先輩はこの「女子高生陰陽師シリーズ」を更に重ねてくれると思っています。創作大賞が終わってもいつでもウェルカムなのでご都合の良い時、創作意欲がわいた時にぜひ続きをお願いします!
ただ「はそやmさん」と同じ気持ちを抱いています。なので、本稿をお読みの皆様にも「女子高生陰陽師シリーズ」をお読みいただき、感動を共有していただき、ひよこ初心者さんにプレッシャーをかけていただきたいと願うのです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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