見出し画像

また会えるかな

 今日は朝4時頃からナッツに襲撃されました。
「お散歩行こう」
のサインとして、体に乗られたりドアをガタガタと動かされたりしました。
 「猫の下僕」と称する私も朝4時は心身ともに厳しいです。最初は
「まだ早いよー」「もう少し待ってね」等々、穏やかに諭していましたが、最後は「いい加減にしなさい」と声を荒げてしまいました。

 とはいえ、4時45分には散歩支度を整えて、暗い町に足を踏み出しました。いつもであれば自宅周辺をパトロールするナッツが、本日はスッと道路を渡り、広い叢に向かいました。
「羽虫でもみつけたのだろうか」
と周辺を見渡しましたが、そのような影を捉えることはできませんでした。

 その後も、いつもとは異なる様子で、きょろきょろと周辺を捜索するような動きを見せてきます。それがサムネ画像になります。勘の悪い私でも気づきました。
「お前、昨日見た野良猫を探しているのか」
 昨日の朝はこの叢で、茶虎の小さい猫が佇んでいました。

怯える茶虎

「お前、昨日見た野良猫に会いたくて、朝から駄々をしていたのか」
 そこに思い至らなかった自分を恥じました。
「けど、蚤とか病気とか怖いから、一緒には遊べないよ」
と心の中でナッツに伝えました。
 ナッツは昨日の朝、茶虎が姿を消した方向を見て切なそうにしていました。

 その頃、我が家の2階の窓からは今日も散歩に行けないチオが、もっと切なそうな顔で叢を見つめていました。

 ちなみに「ナッツは乱暴者」なので、以前、別の猫を我が家に連れてきた時には大騒ぎをしたそうです。縄張りを荒らされることを恐れたのか、単に見慣れぬ猫に恐怖したのか真意は闇の中です。
 ただ今日は、野良猫を探しているように見えました。寂しそうに見えました。

 とりあえず明日の朝からしばらくの間は「紙皿とチュール」を忍ばせて散歩に行こうと考えています。
 茶虎を保護して飼う気持ちは無いので、少しばかりの施しを行うことが良いのかはわからないです。ただ、茶虎にちょっとだけオヤツを楽しむ時間があって欲しいのです。
#地には平和を人には愛を
#猫にはチュールを
誰もが今日よりも素敵な明日を迎えられますように。

 

この記事が参加している募集

サポート、kindleのロイヤリティは、地元のNPO法人「しんぐるぺあれんつふぉーらむ福島」さんに寄付しています。 また2023年3月からは、大阪のNPO法人「ハッピーマム」さんへのサポート費用としています。  皆さまからの善意は、子どもたちの未来に託します、感謝します。