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【駄文】セルフオマージュ

 前にも少し触れましたが、商業出版とは異なる、Kindle出版の大きなメリットとして「著作権を自分で有している」ということがあると考えています。商業出版をした場合、「著者ではありながら著作についての制限を受ける」ということが想定されますが、Kindle出版の場合は、全くその制限がありません。

 ということで、過去作からのセルフオマージュが可能ということも、時々楽しんでいます。文章としては別な表現をしても良いのですが、「ちょっとしたファンサービス」の気持ちで、noteに投稿する際にも、出典等を明らかにしないまま「過去の著作から引用」を、仕込んでいることがあります。最近の投稿で申し上げますと、これなんかがそうです。

『To be, or not to be, that is the question.
古い戯曲の台詞がよぎる。
あの主人公の選択は悲劇を生んだけれど、僕は間違えないで進むことができるのだろうか。もしかしたら、既に間違えた選択をしてしまったのではないか』

 この表現は「恋する旅人」に収録している「題名のない物語」からの引用になります。これを「【駄文 恋の兆し?】」という投稿の際にも使用していました。

 なので、この記事のサムネ画像は「恋する旅人」の表紙であり、題名にも「恋」を使っていたのです。
 数冊しか売れていない、読まれていない本から引用して「誰が気付いて楽しむというのか」、という話ではありますが、まぁ、そんなお遊びをしています。そして、この「恋の兆し?」の記事をベースに、「夢見る木幡山」の原稿を作成した部分もあり、先ほどの引用部分が、今度はそのまま「夢見る木幡山」に掲載される予定です。
 その他にも「夢見る木幡山」には、「公タマ伝」、「公タマ伝第2集」、「本宮ワイナリー黎明奇譚」などから引用・オマージュした言葉も埋め込み、一人でニヤニヤしています。自分で言うのも何ですが、ふざけたオッサンです。

 ちなみに過去作では「公民館物語」、「題名のない物語」、「黒田製作所物語」と、三回も「物語」という題名を使用していますが、これはオマージュでも何でもなく、私のボキャブラリーの少なさになります。もしかしたら、柔道漫画の名作「柔道部物語」の影響があるかもしれません。
 そういう意味では「恋する旅人」と「夢見る木幡山」も何となく似た響きがあると感じていますが、特に関連性はありません。単純に「好み」ということになります。
 Kindle出版のハウツー本では「タイトルと表紙で売上に結びつける」みたいな話が良くありますが、そういう技術的なことにあまり魅力を感じないので、あまり「売り方」は意識せずに、よく言えば素直な感じで、著作のタイトルを付けています。もちろんいくつかの候補を考えて「独り選考会」を実施しております。

 ちなみに「夢見る木幡山」は、初期は「木幡山は永遠の夢を見るか?」という感じで、「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」という名作のタイトルにオマージュした、川原泉先生の「アンドロイドはミスティー・ブルーの夢を見るか?」のオマージュだったのですが、長いし、解りにくいのでボツとしました。それに、オマージュだと捉えていただければ良いですが、パクリと指摘されたら問題がありますし。

 ということで、商業出版には憧れる気持ちもありますが、セルフオマージュに制限が無いKindle出版での一人遊びも、楽しんで続けていきます。
 そして、勘の良い読者は、もしかしたら、本稿のタイトルを見ただけで、お気づきのことと思います。サムネ画像が持つ意味を。

 オマージュ≒お饅頭

 お後がよろしいようで。読後感が爽やかな物語は、こちらです。


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