【駄文】奇譚から綺譚へ
「会津ワイン黎明綺譚」の表紙を描いていただいた「森田はぐみさん」が、サムネ画像と本編表紙の差替のイラストを送付してくださいました。
おかげさまで、現在販売されているのは「綺譚版」となります。森田はぐみさん、お手数をおかけしました、大変ありがとうございました。
そして、優しいnote街の皆さまにも、あらためて御礼を申し上げます。
有難いことに、6月6日時点でamazonに5件のレビューをいただいております。全てnote街で交流している方々です。お気遣いいただき高評価もつけていただきました、感謝です。
本稿をお読みの皆様に、表紙とレビューだけでも御覧いただければと存じます。こちらです。
すいません、また嘘をつきました。作品も読んでいただければ、嬉しく存じます。特にkindle unlimited加入の方は、何卒よろしくお願いします。
面白いということでは、御期待に沿えないかもしれませんが、普段の「駄文」とは全く異なる福島太郎を味わっていただけることは、お約束します。
果実の美味しさも良いですが、虚実の味わいもまた良いものですよ。
さて、この作品で描ききれなかったというか、「心の設定資料」には記載していましたが、没にしたネタをチョイチョイと御紹介させてください。
・舞台となる新鶴村では、御前人参(高麗人参)が特産品でしたが、需要が先細りとなり、あらたな栽培品を探していました。酒場で偶々隣になった熊田団吉とマルシャンの社員が意気投合し、葡萄栽培の話が立ち上がりました。
・マルシャン本社では、実績が無い福島県での栽培に難色を示し、気象条件等が無いことを理由に却下しようとしましたが、親会社のビール会社から派遣されていた幹部が、「その辺りでホップの栽培をしているから、気象データは蓄積されている」と情報を入手し、栽培が実現することになりました。
という展開は、焦点がボケてしまうので没となりました。
なお、メルシャンの親会社はビールを中心としたキリンホールディングスで、三菱グループということのようです。マニア過ぎるネタをすいません。
「桃ちゃん」というキャラは、当初「ふるさと応援隊」として、新鶴村に移住してくる予定でした。ところが、想定した1990年代後半は、「ふるさと応援隊」が事業化されていないため没となり、「ふるさとサポーター」という架空の事業が生まれました。結果として「菊地」が、ただの担当者ではなく、事業の企画屋という一面が生まれました。
最初は「プロローグ」として、「若松コロニー」における「桃ちゃんの曾祖父と会津の人たちの交流」を描きたいと考えていましたが、筆力不足で、説明的な文章が多くなってしまいツマラナイので、没としました。
なお、没の逆になりますが、「菊地」というキャラが当初の予定よりも出番が多くなり、「ギミックスター」としての役割を果たしてくれました。正直、主人公二人については「正直・素直・実直」という三直・直球キャラにしたのですが、ちょっと物足りないと思う部分を「菊地」と「熊田母」が埋めてくれて助かりました。
ネタバレになりますが、「熊田母」の
『譲二、ガタガタ、ガタガタ言ってんじゃないの』
そして、「菊地」の
『譲二、偶にはお前の後始末をしてやるよ』
という展開は、当初は全く想定しておらず、
「えーっ! 君たち、そうくるの」
と驚かされました。想定していたよりも面白い展開となり、嬉しい反面、書き手としては「してやられた気分」でした。
さて、奇譚(綺譚)という言葉には『珍しい話。 不思議な物語』という意味があるようです。他の作品には奇譚は使っていませんが、どの作品も『ジョジョの奇妙な冒険』ならぬ『太郎の奇妙な妄言』の世界と自負しております。
きよこさんの言葉を借りるなら『現実と空想のミックスジュース』ということになるでしょうか。しかしながら
#何を書いてもハッピーエンド
是非、安心して遊びにきていただければと存じます。
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