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【駄文】上海旅行を申込みした日のこと

 ゆるりと交流させていただいている「KENTA AOKI @ 会社員 × 画家 × ビール愛好家」さん、現在、上海在住ということで、色々と、ご当地のお話を紹介してくださいます。

 で、KENTAさんに刺激されて、10年以上前に後輩と「上海旅行」をした時のことを、ちょっと振り返りたくなりました。
 休日出勤していた私が新聞広告で「上海4日間」の格安ツアーをみつけて、後輩に尋ねました。
「4日間で3万9千8百円だって。安いよね一緒に行かない」
「いいっすねー。いきましょうか」
「じゃあ、電話で確認して、空いてたら予約するわ」
ということで、旅行会社に電話をしたところ、空きがありましたので、2名分の申し込みをしました。追加料金5000円でホテルのグレードを上げることができるとのことでしたので、「海外旅行が初めて」という後輩に、少し良い想いをしてもらおうと、後輩の分は私が負担することにして、グレードアップも申し込みしました。そして、店で正式に申込書を記入する必要があるということでしたので、夕方、一人で旅行会社を訪問しました。

「上海旅行の予約に来た福島太郎です」
と名乗りを入れ、カウンターで手続きを始めました。
「電話でもお話しましたが、1人目は福島太郎、39歳男性、もう1人は〇〇 CHIAKI 29歳男性です」
カウンターの女性は、目を丸くして驚き、高いトーンで確認してきました。
「え、CHIAKIさんは、男性なんですか⁉」
その声を聞いた、事務所内の他の従業員の方々も、堪えきれずクスクスと、
( ´艸`)こんな感じで笑い出してしまいました。私は重ねて伝えました。
「はい、男性二人です」

 勘の悪いオッサンでも気がつきました。
 電話で申し込んだ時点では性別まで言わなかったため、「39歳太郎&29歳CHIAKI」の組み合わせから、おそらく
『39歳のオヤジが29歳の女の子と上海旅行だなんて、不倫かしら。しかも、ホテルをグレードアップですって、やらしいですよね。しかもこんな格安ツアーで。どうせならリゾート地ですよね、センスが悪いですね。どんなオッサンなのかしら。この人、待ちきれず、早速、今日の夕方手続きに来るんですって、皆さん、注目ですよ』
というような会話があり、「やらしい39歳」の来店を楽しみにしていたのでしょう。

 期待に添えず、申し訳ありませんでした。不倫でも恋人でもない、ただの同僚でした。

 で、無事に上海を訪問した私たちは蟹を食したり、博物館を観覧したり、雑技団を見たりと、普通に観光旅行を楽しみました。そして、私はこの旅行中に40歳の誕生日を迎えました。

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 40歳を目前にして、
「もう、このまま定年まで市役所で、同じような日々過ごすだけか。せっかくだから、40歳の誕生日という節目を海外で過ごすか」
ということが背景にあった上海旅行でしたが、まさか、その後の人生で「東京生活」があり「日本武道館」の畳に立ち、書籍を発刊するような人生があるとは考えてもいませんでした。
 50歳を目前にして心臓の発作で救急搬送から緊急入院するとは考えてもいませんでした。人生は不思議です。

 なお、不倫は「ダメ。ゼッタイ」です。



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