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【企画参加】黒田の制作物語

 まき子さんの、この企画に参加します。

 近年最大級の「嬉しかったこと」は「黒田製作所物語」を発刊できたことです。

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 この書籍の制作経過については、その都度noteの記事として自分や他のクリエイターさんが投稿しており、マガジン『黒田製作所物語に関わるエトセトラ』としてまとめたところでもあります。
 が、ここで改めて振り返りをしてみたいと思います。
 時系列にするとわかりにくいこともあり、企画の趣旨を踏まえ「嬉しい」ポイントを抜き出します。まとめられるか不安ですが、挑戦してみます。

1 みんなの心と力を寄せていただいた

 Amazonでは「電子書籍」と「紙書籍」を販売しています。そして、これとは別に「スウィングマンさん版」というものが存在しています。その名のとおり「株式会社スウィングマンさん」が、手作りで無償で製作してくださいました。私と「あとがき企画参加者等」に配布された世界に50冊と無い貴重な本です。
 スウイングマンさんが、noteの企画として「あとがき執筆者」を募集してくださり、15人のクリエイターさんが無償で「あとがき」を執筆してくださいました。
 ちょっと嫌らしい言い方ですが、「お金」と「原稿」があれば、書籍を出版することはできます。しかしですねぇ、noteのつながりだけで、一度もお会いしたことも無い方々が、金銭を介在せずに「本を制作」、「あとがきを執筆」なんてことは、これまでの私の常識にはありませんでした。

 昨年から一人でコソコソ・コツコツと原稿を書き、身銭を切り数冊の本を発刊してきましたが、今回は「企業さん」から話の素材をいただき、「スウィングマンさん」に書籍化(PDFデータ作成)をしていただき、「note界のクリエイターさん」にあとがきを書いていただくという、皆さんの心とお力を重ねて書籍化した作品となりました。
 このことが何とも言えず嬉しいのです。
 もしかしたら、スウィングマンさんを始め、参加したクリエイターさんにも楽しんでいただけたかもしれないと考えると、その機会を創ることができたことを、また嬉しいと思うのです。

2 社長さんに喜んでいただけた

 黒田より前に、いくつかの「書籍」を発刊したところ「悩ましい問題」に直面しました。
「フィクションと現実を分けようとしない方が存在すること」
です。
『これは、あの人のこと』、『あの時の話だよね』、『こんなことあったんだ』
と、現実に重ね合わせようとする方がいます。
 「フィクションです」・「創作です」と説明しても納得していただけず、また、フィクションの証明が難しいということもありました。今回は取材をさせていただき、モチーフとさせていただいた企業さんがあります。
『この作品で、企業さんに不快な思いを抱かせることや、御迷惑をおかけすることをしてはいけない』
という強い思いがありました。企業さんに「途中」と「完結」のタイミングで原稿を送付し、
「何か不都合があれば、原稿は公開や書籍化をしません」
という気持ちをお伝えしました。
 この作品は、常に「没」の瀬戸際を歩んできました。世に出ない可能性もありました。

 幸いにも、社長さんが作品の内容を受け入れてくださり、「書籍化」を承諾してくださいました。また、「スウィングマンさん版」・「市販版」を贈呈した際には、丁寧なお礼のメールをいただきました。御家族にも贈っていただいたとのことでした。
 リップサービスだとしても、喜んでいただけたことは、大きな喜びでした。

3 郡山を紹介できた

 舞台である「郡山市」は実在しており、地名はもちろんですが、歴史的な背景とした「安積開拓」、「古墳」、「飛行場跡の工業団地」、「郡山空襲」、「安い電気」などのエピソードについては、事実をベースにしています。自分で言うのも何ですが、「郡山マニア」しか知らないような話をしれッと盛り込んでいます。
 なかなか通常の会話ではお伝えできないような話を加えて、皆さんに郡山市を紹介できたことは喜びでした。
 また、別な稿でもネタにしていますが、拙著「恋する旅人」に収録している「題名のない物語」を読んだ後輩からの感想メールが
『最後に郡山が出てくるところ(だけ)、良かったです』
というものでした。返信には入れませんでしたが
「じゃぁ、次作ではとことん郡山に拘った作品を書いてやるよ」
という、アンサーバックというか、後輩への感謝の気持ちを込めて創作に取り組みましたので、完成させることができて良かったです。なお、その後輩からは「黒田」の感想は送られてきません。論外ということなのでしょう。

4 地域の子どもたちの力になれる

  発刊した書籍に係るamazonさんからのロイヤリティは、子どもや一人親家庭の支援活動をしているNPO団体に寄付しています。少額ではありますが、新しい作品を発行することで、寄付額の増加につながる可能性が増えることが嬉しいのです。

5 地元企業への愛を形にできた

 書籍の「おわりに」から、抜粋して引用します。

「中小企業」と一括りにされてしまうことが多いが 、日本全国にある様々な企業の数だけ、歴史と物語が存在しており、そこで働く方々の高い志が、人、地域、日本を支え続け、子どもたちの未来を築 いていると確信している。
 私にとって地元中小企業は「ほんとうに 大切にしたい宝物」である。
 この物語はフィクションであ る。しかし、高い志を持ち、日本を支えた中小企業の方々が存在し続けることは、紛れも無い真実である。
 偉大な日本の中小企業に心からのエールを贈る。

 本文では「エール」と表現していますが、本音で申し上げれば、「黒田製作所物語」は、私からの「偉大な日本の中小企業」へのラブレターです。中小企業の方々への感謝と愛の気持ちを物語という形にできました。
 書籍は売れませんので、企業の方々に思いは届かず、片想いで終わる可能性が高いですが、この書籍を手にした中手企業の方々に喜んでいただけるかも、「その可能性は0では無い」と考えるだけでとても嬉しいのです。

 長文を最後までお読みいただき、ありがとうございました。次のリンクから「黒田製作所物語」の販売サイトに飛び、PCからは「紙書籍」の「試し読み」ができます。
 素晴らしい、あとがきやレビューだけでも読んでください。

 そして、もしお時間があれば、馬鹿なおっさんによる、他の記事を読んでいただき、売れない執筆活動とその宣伝を繰り返す「あがき」を笑っていただけたら嬉しいです。


サポート、kindleのロイヤリティは、地元のNPO法人「しんぐるぺあれんつふぉーらむ福島」さんに寄付しています。 また2023年3月からは、大阪のNPO法人「ハッピーマム」さんへのサポート費用としています。  皆さまからの善意は、子どもたちの未来に託します、感謝します。