tarocorn_bj

ランダムに思いついては消したり足したり引いたり思い出したりのゆるい試行錯誤。ジョジョ好き(特に4・5部)。作家の永倉万治をリスペクト。海原雄山はこころの師匠。

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ランダムに思いついては消したり足したり引いたり思い出したりのゆるい試行錯誤。ジョジョ好き(特に4・5部)。作家の永倉万治をリスペクト。海原雄山はこころの師匠。

最近の記事

【随想】「七人たち」に魅せられて

「『荒野の七人』って映画知ってる?」 吉原くんはそう言って、ちょっと日本人離れした堀の深い大人びた顔でニコリとした。小学五年で「ボク」が転校して来て数週間ほどした時のこと。たまたま家が近かった吉原くんとはたまに登下校が一緒になりすぐに親しくなった。もう何十年も前の話だ。 「いや、知らないけど・・・」 確かに知らない。子供の「ボク」からすると、テレビで見る映画なんて大人が見るものばかりで、たまに放映される特撮ヒーローものとかアニメくらいしか見なかったから。 「これが面白いらしい

    • 【随想】結婚式の浜ちゃん

      地方のさほど大きくはない会社ではあったが、宣伝部というのがあって、当時「ボク」らはそこで企画やらデザインやらを毎日考えていた。 デザイナーやコピーライター、プランナーと言われる人種が来る日も来る日もケンケンガクガクにぎやかに企画や広告、販促案についてやりあう。 そういった専門の社員に混じって一般職から、あまりこの世界に馴染みのないタイプも人事異動の季節になると転属してくることがある。 それが通称そして仮名の「浜ちゃん」だった。 なにしろこの分野は初めてで昨日まで総務部にい

      • ちょっとラーメンでも・・・。

        こう言って、お腹を空かせた高校生の「ボク」らが下校途中によく立ち寄ったラーメン屋さんは、高校を卒業してしばらくの後、閉店してしまった。お店は引き継がれることなく、見た目はシンプルだけど美味しいと評判だったその味はもう二度と食べられない。 そんな記憶があるから、というわけでもないけれど、比較的近くに美味しいラーメン店の噂を耳にするとついつい足が向く。近くなら、また高校生の時のような好みの一杯に出会えたら、ふらりと立ち寄れるかも、とどこか思っているからかもしれない。 その中で

        • +3

          桜で思う。

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          志村喬記念館にて。

          志村喬記念館にて。

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          余った絵コンテ。ボツにしたシーン。

          余った絵コンテ。ボツにしたシーン。

          無人駅の桜

          無人駅の桜

          2018年夏「彼」が来た。

          猫はある事情から(別の機会に)すでに室内飼いの保護猫3匹いたので、もう飼うことはないかなと思っていた。 ある日庭にでると物影に顔だけ出してこちらをうかがっていた。 外に1匹2009年からいる猫(これも別掲。避妊済み、推定12才)がいて 時おりくるからエサをやる。それが目当てでやって来たらしい。 遠目に「ぽしゃぽしゃっ」とした顔。昔漫画で見た「のらくろ」にどこか似ているな、が第一印象で鼻の横が黒くてユニークな感じ。 最初は警戒心が強く「ボク」を見るとすぐに逃げてまた物影か

          2018年夏「彼」が来た。

          八つ墓村ロケ地

          八つ墓村ロケ地

          神戸ハーバーランドにて。

          神戸ハーバーランドにて。

          【ショート・ショート】ナンシーの加古川縦断スーパークイズ〜!の巻

          幼馴染で加古川市内のケーブルテレビ局に勤務するミッキー・ヨネダからのたっての願いでクイズ番組に出演することになったナンシー。ならば、いつものハゼの親玉、ゴン・しのはら、マガモのヘイゾーを伴って出演を承諾。内心はハラハラドキドキだが、そこは幼馴染のためにと明るく返事したのだった。 「ボクはクイズ得意やからな」と相変わらずのんきなゴンはいうが、「オレ、マガモ仲間に変なところ見せたら舐められるやん」などとヘイゾーはつぶやいている。やはり心配性は相変わらずである。 「大丈夫、加古川

          【ショート・ショート】ナンシーの加古川縦断スーパークイズ〜!の巻

          【随想】「太極拳を教えてやるよ、役に立つから」とK君は言った。+後日談。

          学生時代、親しくなったK君とひと夏だけ特に親しくしたことがある。彼は東京出身で武道マニアなのであった。いいかえれば武道の収集家とでも言おうか、いろんな流派をやっていて、「いつか役に立つ時があるから」と言って、こういう時はこうしてこうやってと教えてくれるのだった。 関西人の「ボク」は必然的に「それって通信教育では・・・?」と聞いたら(吉本新喜劇の往年すぎる名ギャグ)「いや、東京でちゃんとした先生に習った」と言う。そんなに長くはないらしいけど。当時今ほど様々な健康法やスポーツなど

          【随想】「太極拳を教えてやるよ、役に立つから」とK君は言った。+後日談。

          【ショート・ショート】だって・・・加古川なんだもの。

          加古川上流に住む活発・陽気な「ナンシー・アゼリア」。 仲間のハゼの化身で楽観的な「ゴン・しのはら」と平荘湖(へいそうこ)を根城にするマガモのボスでちょっと用心深い「オノエ・ヘイゾー」は加古川駅前の百貨店「ヤマト●シキ」で開催される夕方のタイムセールに行くため、ゆるり、ぶらりとSNSアップ用の写真を撮りながら、加古川を下っていくのだった。 だがしかし・・・。 のんびりと撮影や会話を楽しみながらもナンシーたち一行にちょっとした試練が・・・。 「ナンシーやん?うまい“かつめし”

          【ショート・ショート】だって・・・加古川なんだもの。

          【随想】エッセイの名手。流れるような文章って・・・

          まだ「ボク」が20代だったころ、永倉万治のエッセイは何度も読み返した。 はじめて彼の文章に接したのはファッション雑誌に連載(だったかな)のコラムではなかったかと思う。最初の印象が「面白い文章」で「読みやすく惹きつけられる」だった。それから作者のことを知りたくて書店で探してみたが著作はなく、興味を持ちながら、しばらくはその他の類似雑誌も探しながら、掲載されていれば読んでいた。ある日、書店に行くと「ポワール・ウイリアムスに関する20点と70点の思い出」というエッセイ集が・・・あっ

          【随想】エッセイの名手。流れるような文章って・・・