No.059 ミステリクイズ
問題文
ここは怪異研究会の部室。
図書館で借りた本を読んでいると、対面に座る部長が言った。
部長「実は私、予知能力があるだよね」
はぁ、そうですか。
気にせず読書を再開しようとすると、部長は俺から本を奪いとった。
部長「ちょっと何か言ってよ」
俺 「どうせまた、インチキでしょ」
部長「インチキとは失礼な。そこはせめて"トリック"といいなよ」
部長は本を返す気はなさそうだ、話を聞くしかない。
俺 「わかりました。その能力、見せて下ださい」
部長「よろしい、じゃあ帰ったらポストを見てみなさい。私の予言を書いた
ハガキが入っているから」
俺 「そんなのいいですよ。ここでやってください」
部長「それはその…予知にもいろいろ条件があるの」
俺 「つまりここでは見せれないトリックなんですね」
部長「そう、そう…じゃない、じゃない。トリックなんかじゃないから」
俺 「わかりました。帰ったら確認します」
その後は部室で時間を潰し、帰宅する。
部長は用事があると言って、一足先に帰った。
家に着き、ポストを確認する。
部長の発言どおり、ポストにはハガキが一通、投函されていた。
消印は昨日の日付、住所は俺の家、文字はシャーペンで書かれており、達筆だった。住所を間違えたのか、消しゴムを使った形跡がある。
内容は、
『あなたは明日の昼、購買でカレーパンと花見団子を買う。そして超能力の存在を認め、私への尊敬の念を一層強める』
おお、前半は当たっている。
確かに今日の昼、俺は弁当を忘れたので購買で昼食を買った。
なるほど
トリックは分かった、ただ…
「こわっ」
俺は思わず声が出た。
あの人、怖ぇ~
背中に寒気を感じ、俺は自分の部屋に入った。
さて、部長はどうやって予知をしたのでしょうか?
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ヒント
まず、予知能力ではありません。
消印の存在が予言であると担保しています。
昨日の消印を手に入れる方法はあるのでしょうか?
また先輩が一足先に帰ったこと、住所のところに書き直した形跡があったことを考慮してみてください
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解説
まず、予知能力ではありません。
予言の存在を担保しているのは、消印の存在です。
なので、消印についての謎を解明すればよいです。
つまり、”どうやって昨日の消印を手に入れたのか?”
簡単です、事前に自分宛てにハガキを出します。
消印の押されたハガキが戻ってきたら、その後に住所を書き直し、相手のポストに直接入れます。
こうすれば予言のハガキの完成です。
実際、住所は書き直した形跡があり、また部長は一足先に帰っています。
以下は先輩の行動
自分宛てにハガキを出し、消印を手に入れる。
俺が昼に購買で買い物をしているのを確認し、その内容をハガキに書く
俺のポストにハガキを投函する
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