Comparative Studies in the construction industry between Japan and European countries from the viewpoint of technology
本書のタイトルを、あえて「建設・不動産のデジタル化〜FMBIMの活⽤〜」としたのは、建設・不動産の発注、所有、管理、経営の第⼀線にたつ多くの皆さんにBIMの有効性を証明し、BIMの活⽤をすすめるためには、BIMという特殊⽤語をやめ、多くのひとにとってわかりやすい、「不動産・建物のデジタル化」を進めることが必要だと考えたからだ。 ただ、単純に生産者が持つBIMデータが 消費者側にそのまま展開されても、有益なデジタルデータとはなりえない。お同じBIMデータでも「施工BIM」と「FMBIM」の違いを理解したうえで、BIMを都市、社会のデジタル化に活用する必要がある。 本書を通じて、BIMを含む幅広い「建物のデジタルデータ」の活⽤が進むことに期待したい。
スマートビルの概念は、さらにあらゆる信号がネットワークで結ばれ、個々人の端末ともつながり、ワーカーにとっては、スマートフォンや顔認証の生態認証により、個々人にとって働きやすい物理環境を提供する一方、高まるCO2削減やエネルギーコスト削減に対して、AIを活用して徹底的に無駄を削り、最適化するビル管理を行うなど、IT、AIを用いて高次のビル管理システムを構築することをいう。 AI、ITを活用して人の生活を豊かにするだけでなく、より良い社会の構築につながるビルこそ、「スマートビル」だ。ぜひとも、読者のみなさんには、本書(次の記事以降)で得られた知識を大いに活用し、スマートなビルの構築に役立ててほしい。 本書(次の記事以降)では、不動産・建設のデジタル化活用の最先端技術について調査した最新の資料に基づき構成されている。