(!)最初から飛ばさない~ゲインロス効果~
新しい就職先、新しい出会い、
環境が変わったときに『最初が肝心』と気合を入れて臨むことはよくあることでしょう。
良いヤツだと認められたい、仕事ができる人だと評価されたい。
そんな気持ちから我武者羅に突っ走る。
そういう気持ちや行動は大切なのかもしれません。
しかし、行き過ぎた背伸びではいずれ無理が来ます。
『良いヤツ』『デキる人』のままでは居られなくなるのです。
『思ったよりイイ奴』と『期待外れのヤツ』
以下の①~④の人のうち、どのパターンの人が一番評価がよく、どのパターンの人が一番評価が悪いでしょうか?
①最初、好印象で、その後もずっと好印象の人
②最初は悪い印象だったが、次第に好印象になっていく人
③最初は良い印象だったが、次第に悪い印象になっていく人
④最初、悪い印象で、その後もずっと悪い印象の人
この中で、一番評価が良くなるのは②の人で、
最初からずっと好印象の人よりも高い評価になります。
反対に、一番評価が悪くなるのは③の人で、
最初からずっと悪い印象の人よりも低い評価になります。
心理学で『ゲインロス効果』と呼ばれているものです。
「嫌い」って言ってたじゃん!?
自分の人生を振り返ってみても、第一印象が悪くて、関わらないと決めた人としばらく一緒に生活するうちにその人の印象が『面白くてイイヤツ』に変わったり、最初『この人ちょっと怖いな、合わないな』と思っていた人と何度も仕事をしているうちに『案外居心地がいいかも』と感じたりすることがあります。
周囲の人でも、「あの人、苦手なんですよね」と言っていたのに、数週間後には仲良くしゃべっている姿が見られ、「楽しそうでしたね」と聞いてみると「思ったより関わりやすい人でした」と答えてきたりします。
逆もまた然り
序文にあった『最初から頑張る人』にゲインロス効果を当てはめてみましょう。
最初から頑張る人は、おそらく最初は良い人という印象を与えられるでしょう。
しかし、どんどん頑張れなくなったり停滞したりしてくると③のパターンになり、一番評価が悪くなってしまいます。
たとえ、最初と同じテンションで頑張り続けられたとしても、②の人ほど評価がよくならないのです。
結び~スタートダッシュの罠にかからないで~
ということで、最初から『良い人』『できる人』『素敵な人』と思われるために、頑張りすぎるのは控えましょうというお話でした。
(無理のない範囲での努力は必要ですし、それが自分の成長にも、他者への貢献にもつながります。全く0ではいけないし、100でもいけないということなのでしょう)
これは、自分自身が色々なところで、『僕はきっと最初は好評価を出せるよう努力できるけど、次第にダメダメなところが出てきて、すごい悪い印象になってるんだろうな…』と感じてきたので、忘れないためにnoteに書きました。
“まさひろ太郎よ、次のステージでは程よく頑張りなさい。ダメな部分も最初からちょいちょい見せておきなさい。”という、自分へのメッセージです。
アイドルだってそうよ
アイドルグループの中に『歌姫』ポジションで加入したメンバー。
出番も多いし、人気もある。
けれども少し歌の調子が悪くなると「最近不調だよね」と言われてしまう。
不調でも他のメンバーより全然上手な気もするのに・・・。
他方、ビジュアルは良いけど、歌もダンスも上手とは言えず『ポンコツ』と言われてしまうメンバー。
最初は歌割も少なかったけど、次第に歌もダンスも上達。
「昔はあぁだったのに、今はほんとスキルメンだよね!」と評価が爆上がりする。
アイドルにもゲインロス効果。
日常生活の至る所にこの現象が起きているのでしょう、きっと。
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