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親がカーライフをリタイアするにあたって感じること
先日実家に帰省したとき、ようやく母が「今の免許の有効期限をもって返納をしようと思う」と言ってくれた。
私は親元を離れて生活しているので、ちょっとそこまで送ってほしい、迎えに来てほしいといったことには何も協力できない。だから母親に免許を返納しろとも言えず、そうかと言って兄弟に返納させようと提言することもできなかった。
これまで近くに住む兄夫婦が面倒をみてきてくれただけに「お前は近くにいないから言いたいことだけ言うよな」と返されるのがオチだ。
だからホッとしているのが正直な気持ちだけど、その後の母の生活というのは心配だ。
社交的な母は、私が幼少の頃からたびたび習い事だなんだと精力的に外出していた。
じゃあそれらの送り迎えは誰がするの?というのが直面する課題。
その都度タクシーというわけにもいかず、そうかと言っていつも兄弟が送り迎えするというのもなかなか現実的な話でもない。
もちろん母も気おくれして言い出しにくいことも出てくると思うし、徐々に遠慮して自宅に引きこもるようになったらボケてしまうのでは?
最近は足が悪くなって、公共交通機関を使って移動するのは難しくなってきてるだけに車は母にとって貴重な移動手段だった。
昨今、高齢ドライバーの起こす交通事故に対して世論が激しく非難するようになった。
特に池袋の交通事故では身体能力の衰えもさることながら、非を認めず車のせいにする加害者には自分自身怒りを覚えたし、度重なる逆走事故などのニュースを見ると、やはり高齢の母にいつまでも運転をさせるのは心配だった。
とは言え高齢者世代と現役世代の事故の発生件数を比べるなら、圧倒的に現役世代の起こす事故のほうが多い。
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だけど何と言ってもその犠牲になるのが現役世代だったり、単純な操作ミスといったものが多いから、余計に批判されてしまう。
現時点で母の運転に不安があるようなことはない。
きちんと流れに沿った運転はしているし、車間距離の取り方や安全確認も不安を感じることはない。後ろから車の挙動を見ているだけなら、現役世代の運転と遜色はない。
でも加齢からくる事故というのはある日突然やってくるのかもしれない。
女の人が車の免許を持っているのは多くない世代ではあったけど、幼少期病気がちだった私を何度も夜中病院まで連れて行ってくれたり、習い事の送り迎え、車の中で九九や百人一首を教わったりと、いろんな思い出のあるカーライフ。
母に残るカーライフは多くないけど、最後は無事に車を降りてほしいと思うし、いずれ自分たちにも来ることとして一つの参考にしたい。