法律学の勉強④【現代文の読解―マクロ的視点から―】

皆さん、こんにちは。7月も終盤ですが、本記事が7月初投稿です。7月に入ってから、大学院での講義の報告準備や就活準備で忙しく、気が付いていたらもうこんな時期に・・・。このnoteもご無沙汰となってしまいました。何とか、(少なくとも)2週間に1回のペースで記事を配信したいのですが・・・。


今日のお話【現代文の読解―マクロ的視点から―】

「とある法学系大学院生のお話」という名前で記事を配信し始めてから2カ月が経過しようとしています。これまでに本記事を除いて6つの記事を配信していますが、どの記事が(現時点で)最も閲覧されているでしょうか。「法律学の勉強①【国語力を鍛える】」という記事が最も多くの方に閲覧されています。すでに読んでくださった皆さん、ありがとうございます。まだの方もぜひご一読ください。

そのときには、ミクロ的視点(「アリ」の視点)とマクロ的視点(「鳥」の視点)の両側面から、国語力を向上させるポイントを伝えました。今回は、マクロ的視点に絞って、読解力の向上について話します。

現代文の論理的読解は役に立つ―なぜこの記事を作ったのか?

今回の記事でなぜ「マクロ的視点」から(現代文の)読解について発信しようと思ったのか。それは、現代文の論理的読解の技術がいろいろなところで役に立つのではないかと考えているからです。
(※それを実感する出来事がこの前にあったのですが、関係者が読むと「とある法学系大学院生」が誰か判明しかねないことなどからから、今回の記事で詳細に触れにないことにします。)

「現代文はセンスである」という見解もときおり見られます(ネット上や過去の経験から)。しかし、「現代文はセンス」ではありません。万が一にもそうであれば、「現代文」という科目は入試で出題されないでしょう。むしろ、現代文の読解を通し、「論理」を意識することが定着できれば、様々なことに活用できるはずです。

3つの論理―同等、対比、因果―

では、本題に入ります。読解では、3つの論理構造を中心に意識することを要します。それが、「イコール(言い換え)」、「対比・逆接」、「因果」です。

1.同等関係

2つのものの関係が同じであった場合、「同等関係」が成立します。

世の中には、赤いものがたくさん存在している。例えば、リンゴやトマト、ポストがある。

この2文において、「赤いもの」の具体例として「リンゴ」「トマト」「ポスト」が挙げられている。つまり、「赤いもの」=「リンゴ」「トマト」「ポスト」というイコール関係(同等関係)が成立している。

私は、2000年7月13日生まれである。要するに、現在、23歳である。

この2文では、「2000年7月13日生まれ」=「23歳」という関係(同等関係)が成立しています。

今回挙げた例文は、かなり簡単な文です。しかし、実際の文章では、難しい文であっても、同等関係は生じます。文章を読むうえで、「言い換え」を考えるというのはとても重要です。

2.対比関係・逆接関係

2つのものを「対等に」比較している場合には「対比関係」が、反対の関係であった場合には「逆接関係」が成立します。

制服の利点として、服を選択する時間を短縮できることが挙げられる。一方で、私服の利点として、自分の個性を出しやすいことが挙げられる。

この文では、「一方で」の前後で、制服の利点と私服の利点が述べられています。そして、制服の利点と私服の利点を比較しています。これが、「対比関係」です。

制服の利点として、服を選択する時間を短縮できることが挙げられる。しかし、自分の個性を出しづらいというデメリットがある。

この文では、「しかし」の前後で、制服の利点とデメリットを挙げています。+⇔-という感じで、前後で反対のことを言っている場合は「逆接関係」です。

3.因果関係

2つのものが原因→結果(結果←原因)の関係であった場合、「因果関係」が成立します。

今日は雨が降っている。だから、いつもより早めに帰宅しなければならない。

「今日は雨が降っている」(理由:原因)→「いつもより早めに帰宅しなければならない」(結果)の関係になっています。これが「因果関係」です。

論理を意識して読む―論文のときも

文章を読解するとき、以上3つの関係を意識しながら読みます。

(大学院生のnoteなので・・・)
論文を読むときも、これらの論理関係を意識しながら読んでいます。3つの関係に優劣はないのですが、強いて優先順位をつけるならば、因果関係が最上位になります。筆者の見解・主張の妥当性を考えるとき、その理由・根拠は参考になりうるからです。

まとめ

今回は、❶同等関係、❷対比・逆接関係、❸因果関係につき、以前に発表した記事よりもさらに詳しく解説しました。
皆さんも、こういった関係を意識しながら文章を読んでみてはいかがでしょうか。


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