相場振り返り 10/10(木)
米国株
<為替> ドルが小幅上昇し、2カ月ぶり高値を付けた。市場は米連邦準備理事会(FRB)が50ベーシスポイント(bp)の大幅利下げを決めた9月17─18日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を冷静に受け止めた。FRB当局者の発言も消化し、10日に発表される9月消費者物価指数(CPI)の発表に備えた。
投資家らは、FRBがそれほど積極的な緩和策を継続することはないと確信を強め、先週発表された堅調な雇用統計を受けてすでに利下げ期待を後退させているため、議事要旨は過去のものと受け止めた。
ドル指数は8月16日以来の高値を更新し、0.38%高の102.88となった。 ユーロ/ドルは2カ月ぶり安値まで下落幅を拡大し、0.36%安の1.094ドルとなった。
ドル/円は0.72%高の149.26円。8月15日以来の高値を記録
した。<債券> 米連邦準備理事会(FRB)の利下げサイクルが予想より緩やかなものになるとの見方が織り込まれる中、国債利回りが上昇した。10年債入札が軟調だったことも利回り上昇につながった。
この日の取引で10年債利回りは一時4.078%と7週間ぶりの高水
準を付けた。金利見通しに敏感に反応しやすい2年債利回りも上昇しており、過去6営業日のうち5日で上昇している。
財務省が実施した10年債入札は軟調。最高落札利回り4.066%と、入札前取引を上回った。応札倍率は2.48倍と、8月以来の低水準だった。
終盤の取引で10年債利回りは3.6ベーシスポイント(bp)上昇の4.071%。
2年債利回りは4bp上昇の4.019%。<株式> 主要株価3指数が続伸し、S&P総合500種とダウ工業株30種が終値で最高値を更新した。市場は9日公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の内容を消化し、米消費者物価指数(CPI)や企業決算待ちとなっている。
ただ、米当局によるグーグルの事業分割を巡る懸念から、親会社のアルファベットは売られた。
アルファベットは1.5%安。米司法省は8日、グーグルのインターネット検索が独占に当たるとの裁判所の判決を受け、同社にブラウザー「クローム」や基本ソフト(OS)「アンドロイド」など一部事業の切り離しを命じるよう裁判所に求める可能性があると明らかにした。
S&P500の最高値更新は今月に入って初めてで、年初来では44回目。ダウは今月4日以来となった。
個別銘柄ではボーイングが3.4%安。同社は8日、ストライキを実施中
の労働組合に提示していた賃上げ案を撤回したことを明らかにした。労組側とさらに交渉する予定はないとしている。
日本株
市場ニュース
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