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世の中を低みから見上げよう

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最近の記事

第二次トランプ政権の発足と「リベラル」の衰退滅亡について

第二次トランプ政権とリベラル勢力の岐路  2024年の米国大統領選で、ドナルド・トランプが再び大統領の座に返り咲きました。これはリベラル勢力が先進国で展開してきた多くの運動、特に「リベラルファシズム」「キャンセルカルチャー」「バラモン左翼」などと呼ばれる潮流に対する強い反動を象徴する出来事となるでしょう。以下では、この動向がどのように進展し、どのような影響を与えるかを探ります。 リベラルファシズムの台頭と批判  「リベラルファシズム」という言葉は、リベラルな価値観の押し

    • 熊本市電路面電車と熊本電鉄の相互乗り入れ案について

      熊本市電と熊本電鉄、相互乗り入れ検討 TSMC進出での渋滞解消 https://news.tnc.ne.jp/social/723362_1.html  熊本市内を走る鉄道について話題となっているのが、熊本電気鉄道(以下、熊本電鉄)と熊本市交通局が運営する路面電車(以下、熊本市電)の相互乗り入れの計画です。この動きは一見すると、利便性向上を目的とした鉄道インフラの強化といった前向きなイメージがあるものの、その背景には熊本電鉄の厳しい経営状況があると考えられています。以下では

      • 赤字ローカル線沿線自治体によるJR株式取得がもたらす影響について

         JR西日本の株式を沿線自治体が取得しようと言う動きがあります。目的はローカル線について今後の存続が危ぶまれることに対して沿線自治体がJRへの発言権を確保したいという事になりますが、こうした動きが拡大していった場合どのようになるでしょうか。  今後、ローカル線沿線の地方自治体がJRに対して大きな発言力を得られるような規模での出資を始めた場合、大都市圏側も競争力や支配力の確保を目的に、より大きな規模での出資を行う可能性が高まります。こうした都市と地方の出資競争が生まれると、J

        • (続々編)国として維持に責任を持つと計画した鉄道路線のための恒久的財源の提案

          1. はじめに 鉄道は日本の経済発展と社会の維持において欠かせないインフラであり、特に地方の過疎地域においては、住民の生活を支える重要な公共交通機関です。しかしながら、近年では地方の人口減少や経済活動の停滞により、多くの鉄道路線が赤字となり、存続が危ぶまれるケースが増えています。特に、JR北海道をはじめとする一部の地域では、基幹路線であっても経済的な理由から存続が困難になっている状況が見られます。 本論文では、国が責任を持って存続させるべき鉄道路線の財源確保について、具体

          (続編)国家としてあるべき鉄道路線を定める制度の案について

          国としてあるべき鉄道整備の必要な路線の決定 赤字ローカル線の存続や廃止の問題に限らず、鉄道は国土の発展や地域間の結びつきを促進する重要なインフラです。国として、どの鉄道路線が戦略的に重要であり、どの路線が存続に値するのかを判断するには、長期的かつ包括的な視点が必要です。そのためには、単に地方の利益や短期的な財政状況に基づく判断ではなく、国全体の発展を見据えた基準に基づいて路線を選定することが求められます。本章では、全国新幹線鉄道整備法を拡張した形で、都市間の幹線鉄道ネットワ

          (続編)国家としてあるべき鉄道路線を定める制度の案について

          不法滞在、神社仏閣への被害を始めとした外国人犯罪に対応するための財源としての入国税導入の提案

          外国人観光客とトラブルの増加近年、日本を訪れる外国人観光客の数は急激に増加しています。2019年には過去最多となる3,188万人が日本を訪れました。新型コロナウイルスの流行に伴い一時期外国人観光客数は激減しましたが、2023年には2,507万人とコロナウイルス流行前の数値に迫りつつあります。https://www.mlit.go.jp/kankocho/tokei_hakusyo/shutsunyukokushasu.html しかし、観光業の成長に伴い、一部の外国人観光客

          不法滞在、神社仏閣への被害を始めとした外国人犯罪に対応するための財源としての入国税導入の提案

          赤字ローカル線の国費負担による存続を行う場合に必要になる「存続のための基準」の必要性について

          石破首相 「新しい日本北海道から」 道内5か所で応援演説 JR北の地方路線減に疑問  選挙戦の中、鉄道オタクとしても知られる石破首相から鉄道運輸政策に関する発言がありました。JR北海道が進める赤字ローカル線の廃止や運営形態変更について疑念が示されています。  日本における地方鉄道は、地域社会にとって欠かせない交通手段であり、地域経済や住民生活に大きな影響を与えています。しかし、人口減少や自動車の普及により、特に地方のローカル線は利用者が減少し、多くの路線が赤字に苦しんでい

          赤字ローカル線の国費負担による存続を行う場合に必要になる「存続のための基準」の必要性について

          害獣駆除に関しての猟友会依存からの脱却について

           北海道における猟銃所持に関して、一審判決を破棄して警察の猟銃所持禁止を肯定する二審判決となりました。  道理としてはかなり通らない警察の主張が通った形ですが、警察や司法関係者にとって猟師とはしょせん「公務員でもないのに武器を所持している治安紊乱要因であり、隙あらばいかなる手段をもってでも武器を没収すべし」と言う存在なのでしょう。  では、害獣駆除において猟友会の立場は今後どうなるのでしょうか。以下に述べていきます。 日本におけるクマによる被害、いわゆる「クマ害」が近年増加

          害獣駆除に関しての猟友会依存からの脱却について

          電気自動車の理想と現実:なぜ水平分業モデルという理想像は実現しなかったのか

          「電気自動車(EV)は従来のガソリンエンジン車の垂直統合モデルから水平分業モデルへと変革する」という当初の予測は、2024年現在完全に崩壊しEVそのものが地盤沈下を始め、むしろ古いモデルだと言われていた垂直統合モデルやトヨタのハイブリッド車が成功している状況です。  なぜこのようなことになったのでしょうか。 テスラの垂直統合戦略の成功 テスラはEV市場で圧倒的なリーダーシップを取る企業ですが、同社は自社内での生産と開発を強化する「垂直統合戦略」を採用しました。バッテリーか

          電気自動車の理想と現実:なぜ水平分業モデルという理想像は実現しなかったのか

          ノーベル平和賞と核廃絶運動の直面する現実について

          2024年、日本被団協(日本被爆者団体協議会)がノーベル平和賞を受賞し、核兵器廃絶運動が再び注目されています。被団協は広島と長崎の被爆者たちによる反核運動を通じて、核兵器の恐ろしさを世界に訴えてきました。核兵器廃絶という目標は高く掲げられているものの、核兵器を保有する国々が依然として存在し、その保有が実際に世界平和にどのように影響するのか、冷静に考察する必要があります。特にロシアや中国の核兵器保有は、単なる「反核運動」では解決できない現実の問題を浮き彫りにしています。 核兵

          ノーベル平和賞と核廃絶運動の直面する現実について

          人間の価値は9割が産まれ

          第1章: 生まれの影響は絶大人生のスタート地点の不平等 私たちが生まれた瞬間から、人生のレールはある程度決まっていると言っても過言ではありません。生まれ育った環境は、私たちの教育、健康、価値観、そして成功の可能性にまで深く影響を及ぼします。この「スタート地点」が異なることで、人生における不平等は広がり、個人の努力だけでは越えられない壁が存在することを認識せざるを得ません。 まず、親の経済力が与える影響は計り知れません。裕福な家庭に生まれた子どもは、経済的な余裕によってより良

          人間の価値は9割が産まれ