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感情論で語る。ザ・クロマニヨンズ「生きる」

まずは聞いてもらってから……今回話すのはこの曲です。(フル尺は公式ではありません。悲しい。)

前提として、自分はザ・クロマニヨンズが好きなんですが、何故好きなのかという、バンドのあり方の話をしなければなりません。

クロマニヨンズの曲は、全体的に物凄くシンプルで、下手したら意味の無いような文字の羅列だったりする「原始的」なロックンロールです。歴史の話をすれば、ブルーハーツでストレートなメッセージを込めた青春パンクを確立した後、徐々に幻想的かつ、文学的な詞の側面を強めた歌詞を作り、高めながらも、ハイロウズで曲としてのクオリティも跳ね上がり、Voである甲本ヒロト氏とGuである真島昌利氏の音楽は1つの頂点に達しました(と僕は思っています)

その後のクロマニヨンズはどうか。メッセージ性はブルーハーツより少ないです。曲のクオリティと言いますか、音数は明らかに減っています。クロマニヨンズはギター、ドラム、ベース、ブルースハープというロックンロールベースキット(?)の曲が殆どで、まさに退化した、いや、原始に帰ったと言えるでしょう。

そしてその、原始とは何か。それは原体験である。と僕は考えています。甲本ヒロト氏は

「ラジオで電流が走ったあのロックンロールを聞いてから、夢が叶いっぱなしの人生を歩んでいる(様々な媒体で同じ話をしているので、意味合いだけ要約するとこんな話をしています)」

バンドをやることが、夢の男達が自分たちの原点、原始に立ち返ってシンプルなロックンロールをやって見せる。そういうあり方がそこにある訳です。バンドってなんだ。ロックってなんだ?そういうものを研ぎ澄ませた時残る楽器達。そこには、ある意味強い思想とパワーがあるのでは無いかと考えています。

さて。そこで生きるなんですが……前提として人生は以下に生きる意味を早く見つけるかのレースゲームの側面があると思います。

それに上がってしまえば、どうであれ、僕は幸福だと思います。それにであえるかどうかが、人生の価値を決めるといっても過言ではありません。

そう考えた時、生きるという曲はその本質をついている上に、夢がかない続けている男という文脈が乗る曲です。これはハイロウズでいうところの、「十四歳」であり、神聖かまってちゃんであるところの「ロックンロールは鳴り止まないっ」であるわけです。

歌い上げるのは、熱中そのもの、生きるということは、何か自分を乗せてくれる何かを見つけて、それまでは何もなくても生きて見せないとならない。「本当」を見つけた時、そこから時間は消え去っていく。それが夢が「叶い続ける」ということ、人生を「生きる」ということ──。

そういう曲を、この男が歌っている。つまり。確立した自我を貫き続けている男たちがやっている。それが文脈なんです。曲と、その意味を彼らの人生が修飾している。

自分は、そういう意味合いが好きです。Gのレコンギスタの記事でも書きましたが、立ってみて、知ってみて、歩いて見せる。そういうことなんです。その先に物をつかんだ人たち。それが彼ら、ザ・クロマニヨンズという結果だと思います。

以上、感情論で語るザ・クロマニヨンズ「生きる」でした。

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