【400文字日記】頼ってと言われても、手放しにあなたの手を握れないよ。
こんなことあなたに言えないよ。-Mum's the word-
私よりずっと前を歩いているあなた。
家族のために頑張っているあなた。
恋人と友人で満たされているあなた。
毎日、忙しそうなあなた。
そんなあなたに、こんなこと言えないよ。
辛いだなんて言えないよ。
助けてだなんてもっと言えないよ。
「困ったときは頼ってね」そういうあなたの手を突然握ってもいいのかな。
幸せなあなたを悲しい私に消費させちゃっていいのかな。
まるでこちら側に引き込むようで、私が辛いんだ。
こんなちっぽけな私にかまわず、幸せのままで生きていてほしいんだ。
だから、すぐにあなたの手を取れないんだ。
何度も躊躇って、今か今かと吟味して、ようやくあなたに頼ろうとしても、あなたは幸せで忙しくて。
不安と焦燥、憎悪にまみれた私が入るスキなんてどこにも見当たらないよ。
あなたはあなたで私は私だから、私がこんなことを言ったところであなたが幸せってことに変わりがない事はもう知っているけれど。
朝から憂鬱。
また眠りたいよ。
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