【ツアーレポート】《岩手・二戸/夏①》 子どもと旅をする 感性が弾ける場所へ
2023年8月開催の岩手県二戸市への「ほんものにっぽんをさがしのこどもたび」 。岩手県二戸市でのキッズツアーは、夏、冬、春の展開を予定。ご参加希望の方はフォローすることで次のシーズンのお知らせ記事をぜひチェックしてみてください。
子どもならでは感性が弾ける旅
この夏やっとコロナ明けの感覚を得て「生まれてこのかたずっとコロナ禍!」という感じで生きてきた子どもたちのための旅もつくろう!と駆り立てられて制作した子ども向け文化旅行。
小さな温泉郷を滞在拠点に、果樹園探検、地元のおばあちゃんとおやつづくり、川遊び、田んぼでどろんこ遊び、木工制作など”親として” も本当に我が子にも見せたいと思える日本らしさを感じる「ほんもの」の文化、風景だけをセレクト。
あたりまえですが、子どもの視点や感性には大人が想像が追いつかないようなミクロの焦点と伸びやかなマクロの世界観がある。それぞれに、さまざまな発見をして、熱中する姿に出会い、一緒に旅する大人にとっても興味深い旅になりました。
朝起きて宿で朝ごはんを食べた後、温泉郷散歩へ出かける子どもたち。宿出発→河原で化石探し(葉っぱの化石を発見!)→果樹園探検でブルーベリー探し → 田んぼのどろんこプールへ。
この全てが半径100mそこそこにあり、未就学児も安心して散歩ができるのも田舎の底力。100m圏で午前の3時間半を大満喫することに。
熱中の化石探し
最初に到着したのは、お宿の裏の河原。経路徒歩5分。
いにしえの新第三紀中世、ここは海底だった…..ということで、この地区は海底が隆起した地を川が浸食してできた地形で、河原に転がる石を割ると化石が出てくることがある!というスケール大きくロマンたっぷりの地域資源、旅行者にはまったく知られず。
でも、地元の大人に聞くと「ああ、子どもの頃やったね〜」と。それを子どもたちに話すと「カセキ!?」「行くっ!」と目がキラキラに!
「出ないかもしれないよ」と前振りしても「ぜっっっったい見つける!!!」と、子どもたちの熱がこっちのプレッシャーになるほど。笑
これが大人のグループだとほどほどに割ってみて、へえ〜なるほどと終わるところ、もう「この子たち全員ラッコの生まれ変わりかな?」というくらいずっと石と石を打ち付けコンコン。そして振り向けば、我が子に化石を見つけさせてあげたいともっとムキになってゴンゴンゴンゴン!ゴンっ!としてるママラッコたち……!(笑)
もうこれは1日石をコンコンして終わるかもな.......と思い始めた頃、ついにすごく綺麗な葉っぱの化石を発掘する東京からの小2&年中の姉妹。
その後会うまちの人たちに「私たち葉っぱの化石、おっきいやつ見つけたんだよ!」と話す子どもたちの誇らしげなこと。子どもにはこの「私たちが!自分で!」という感触のある記憶の積み重ねが宝物なのかもしれません。
楽園のようなブルーベリー園探検
化石探しをした河原のすぐ隣に広がるのがブルーベリー園。河原からの経路徒歩3分。
園を探検しながら、実を摘んでは味見。これが子どもたちにとっては大冒険。品種別に並んだ木は背丈が低く、鳥避けのネットも相まってトンネルのよう。そこにもっと小さい彼女たちが行ったり来たり、小さな実を見つけてはお口に入れたりポケットに入れたり。
地元の人にはいつもの風景の中にあたり前にある。このシンプルで美しいほんものそのまんまの風景の中で我が子たちが美しさや楽しさを見つけて熱中している姿を見られる瞬間が、親にとっても旅のハイライト。
広い空と山を背負って泥んこプール!
これ、温泉郷の田んぼに源泉を流し込んで作られた天然プールなんです。実は事前のリアクションでは大不評だったこのどろんこプールの予定(笑)。「いやだ……入りたくない…..泥んこになりたくない……」「田んぼに行きたくない….違うことしようよ…….」と。気弱なコンテンツに。
しかし、一番断固として「入らない!行かない!」と言っていたのが、この写真で誰よりも泥人間となっている彼女です。
怖いもの見たさでチャレンジする他の子たちがもじもじ、足先入れては絶叫、がんばって入って膝までとなっているところ、どこでスイッチが入ったのか服を脱ぎ捨て全力ダイブからの「きもちいい〜〜〜っ!」。
全身泥パックを堪能した彼女はこの後は、泥を流して温泉でひとっぷろという、田舎遊びの醍醐味を、私の分まで謳歌してくれました。
そしてこの写真を見せると「うわー!最高だねこの子!!!」と大笑いし、「こんなふうにしてるの見られるの嬉しいね」と目を細めてくれる地元の皆さん。その姿に笑顔をいっぱいもらいました。ありがとう。
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