花桜折る中将 堤中納言物語から

みなさん、こんにちは。堤中納言物語の中にある「花桜折る中将」についての感想を書いていきます。

あらすじです

中将が気になっている女性が、明日に帝のもとへ嫁にいくとのこと。それを聞いた中将は仲間の男と男の恋人の協力のもと、女性が寝ている部屋に忍びこむ。部屋の中は暗く、中将は足音を静かにしながら女性の寝ているところへ近づいていく。中将は女性をさっと抱きかかえ、自分が乗っていた牛車にのせると、大急ぎで牛車を出発させた。女性を牛車にのせることに成功した中将だが、よく見ると、その女性の祖母だった。実は、この計画を事前に聞きつけたその女性の親族が、その女性の祖母に打ち明けていたのだ。それを聞いた祖母は、その女性の危機を防ぐため、その女性の部屋で寝ていたという。祖母はもともと小柄で年をとっており、尼になっていた。ツルツル頭が寒いので、着物をすっぽりとかぶって寝ていたため、中将はすっかりと祖母を女性だと思い込んでしまったらしい。やがて、牛車は自分の部屋に到着した。中将曰く、その女性の祖母を間近で見ると、容姿は素敵だったと思ったらしい。

感想です

中将がやっていることは、もう犯罪レベルに近いです。もっと何かいい方法を使って、その女性と会えないのか。とツッコミたくなります。中将がその女性を誘拐したことに、成功はしたものの、蓋を開けてみると、祖母だったというオチ。しかも、祖母の容姿はどうやら悪くないと思う中将。どうやら、中将は女性に対するストライクゾーンが広いと思われますね。その後、中将と祖母はどうなったのかについて、読者のご想像にお任せします。という風に話が終わっています。まるで、松本人志のすべらない話でも聞いているようでした。平安時代に書かれた作品ですが、ユニークでクスッと笑ってしまう話は、今も昔も変わらないようです。

読んで頂きありがとうございます。

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