C-KDI-4/桑沢講義レジュメ; 2014年版−2 「騙されたいと言う名のヒューマニズム 或いは、トレンド」
文責/平川武治:
初稿;2014年5月:
今日のインデックス/
1)プロローグという詩;
2)イメージの変容、”しあわせ感”を考える。;
3)付録/参考サイト、いろいろ。
今、僕が感じる『新しいモード』をクリエートしているデザイナーたち;
ーーー”縫わないファッション”/<WITHOUT SEWING IMAGES.>
1)プロローグという詩;
『このところの日常は、決して幸せな事ばかりではない。
知らなくていい事迄を知ってしまう。
明日も幸せな日だとは信じられない。
何を求めてよいのか迷ってしまう、その比較項も無くなり始める。
これが、明日?
夜空から星が一つづつ消え去るように。
まるで、あのA.C.クラーク*の書いた 『天の向こう側』(1958年)の冒頭の如きを思う。
満天の星空から一つ一つ星が消えてゆく。
これが、未来?
僕たちは自分の国土を 自らが偽り、
穢してしまったと言う 恥ずかしい過ちを犯してしまったと言うのに。
償いたい者は何が償えるのか?
知らない振りをしたい者たちは
カジノへ逃げ込むのだろうか?
こんな時代に、 大金持ちは何をするのだろうか?
何をしたくなるのだろうか?
小金持は何を考えるのだろうか?
何を欲しくなるのだろうか?
お金を十分に持たない人たちは 何を思うのだろうか?
こんな彼らたちが身勝手に一堂に集まる世界が もしかしたら、モードの世界 そこはバニティー溢れる世界。
虚飾が表層を覆っていて いつも虚飾を輝せている世界。
飽くなき純粋な輝きを求めて、
“OZの魔法使い”**の世界。
ドロシーが辿り着いた”エメラルドの館”は
閉塞感漂う世間へバニティーな冷たき耀きの魅惑。
バニティーには慾と業が共に蠢いている。
慾と業には『表と裏』の宇宙が存在している。
表へ出るための”技”が小賢しくなる。
FORMAL-WEARとはどのような世界観か?
ここにも『表と裏』の世界がある ”聖”と”俗”
あるいは、"ハレ”と”ケ”。
巴里のモードの世界にまたもや現われた トレンドという名の『表と裏』。
”表裏一体”と言うまやかしの実世界。
’20年代後のヨオロッパから、’30年代のハリウッドへ。
閉塞感漂う世間へホワイトエレファントが放つ冷たきファンタジィな耀き。
星、夜空,雪、水,氷,雫、クリスタル、等々。
北欧のロマンティズムか?
消え落ちる星や輝きが纏い付く ”女ぽい女と男ぽい女”という『表と裏』。
モードの世界からも 一つ一つ星が消えて行くのだろう。
前と後或いは、見える所と見えない所の重量感。
着丈と素材が持っている質感の バランス感の絶妙さ。
バランスとタイミングの優艶なる使い手たち。
—----“ The Fashion is always in fake ”』by Taque.
- FAKE=騙す=イメージ=虚=虚ろなもの.
(注)
*http://ja.wikipedia.org/wiki/アーサー・C・クラーク http://kaleido11.blog.fc2.com/blog-entry-2792.html **http://ja.wikipedia.org/wiki/オズの魔法使 参考映画/http://ja.wikipedia.org/wiki/モダーンズ
2)”イメージの変容、”しあわせ感”を考える。;
内山節氏の、『新-幸福論ー「近現代」の次ぎに来るもの、』*より感じたこと、幾つか。”本当に幸せなら、幸せとは何かなど考えない。幸せの了解に疑問があるから、人は幸せとは何かを考える。”
「成熟社会があるとすれば、それは目標など持たない社会の事だ。 文化や人間たちの営みを深めながら作られて行く調和した社会こそが”成熟社会”であろう。その為には教養ある思慮深さと他者を思うこゝろの有り様が必要であろう。 そして、今日の日本人、特に若者たちは次第にこうゆう社会を作りたくなって来ている。 目標の実現を目指して一丸となる事を強要される途上国型の社会にはもううんざりなのかもしれない。」
”現代社会はこの構造によって支配、管理されている。 大切なはずの様々なものが遠い存在になって行く。”
「これは別の言い方をすれば、様々なものが遠い存在になって行くからこそ、直接関われるものに執着して行くのであろうか? 更には、直接関われる世界迄もが自分から遠い存在になって行く事に不安を覚えるまでの時代。 しかし、ここにあるのも又、イメージの世界である。遠い存在になったなった事によって発生するイメージの世界と、それゆえに自分が直接関われると感じるイメージの世界。 こうして、自分が生きる世界のイメージ化が進化し過ぎて来たのだろう。 とすると、現代社会はどのようなイメージの世界へ僕たちを誘惑させているのだろうか? ”何が変わったのか?”、イメージである。なぜならば、人間はイメージによってつくられた先入観に従って物事を認識するからだ。そして、この時代の人々は幸せだった。なぜなら、この豊かさの中に幸せがあると言うイメージに包まれていた時代であった。このイメージが人々を包んでいた。高度経済構造が豊かさも自由も平和も、幸せも生み出すと言う ”イメージ=イデオロギー”を現実化させた。だが、今日ではこのイメージの中に幸せを感じない人たちが増えて来ている。特に若い人たちはそうだ。イメージの変容が感じられる実世界を変えてしまったのである。そして、イメージ自体もヴァーチャルな世界へ逃げ込み始める。 」
*参考文献/『新-幸福論ー「近現代」の次ぎに来るもの、』内山節著;新潮選書刊:
「世界は騙される事を欲する!」
Sebastian Brant;15世紀ドイツ文学者の「阿呆船」/ http://ja.wikipedia.org/wiki/阿呆船
3)付録/参考サイト、いろいろ。;
今、僕が感じる『新しいモード』をクリエートしているデザイナーたち;
ーーー”縫わないファッション”/<WITHOUT SEWING IMAGES.>
*Una Burke/
https://www.unaburke.com/http://image.search.yahoo.co.jp/search?ei=UTF-8&fr=appsfch2&p=Una+Burkehttp://www.google.co.jp/search?q=una+burke&hl=en&client=safari&tbo=u&rls=en&tbm=isch&source=univ&sa=X &ei=vyGtUI3dC-rnmAW0k4HYDg&ved=0CDsQsAQ&biw=1024&bih=628
*Nick Cave/
http://www.jackshainman.com/artist-images9.html
http://www.youtube.com/watch?v=PwupTQt9zxY
*RosemarieTrockel/
http://1.bp.blogspot.com/-hmcWyoFrBbg/Tj0jCki3UUI/AAAAAAAAFBY/i7ee8sWCUls/s1600/fTLORZVHoklkqrkk7 4MIhQ6Qo1_400.jpeg
*paper fashion/ *Jum Nakao;/
http://caramellitsa.blogspot.jp/2011/04/gorgeous-paper-fashion.html
http://www.youtube.com/watch?v=iEuTgRiOKzQ
http://www.thecreatorsproject.com/creators/jum-nakaohttp://oresumodamoda.blogspot.jp/2011/09/estilo-brasileiro-jum-nakao-homenageado.htmlhttp://the-paper-studio.blogspot.com/2007_12_01_archive.htmlhttp://the-paper-studio.blogspot.jp/2007/12/jum-nakao-paper-fashion.html*Simon Birch; http://fungagz.com/2012/05/freaky-human-sculptures-by-simon-birch/
*leyrevaliente/
http://www.leyrevaliente.com/#3af/custom_plain
*Cristina Cordova/
http://www.cristinacordova.com/gallery
*iris van herpen./
http://image.search.yahoo.co.jp/search?ei=UTF-8&fr=appsfch2&p=Iris+van+Herpen
http://www.irisvanherpen.com/http://vsmedia.info/2013/01/25/iris-van-herpen-3d-printed-dress/
*GARTER/コウシロウ/キタコレ/
http://www.garter-tokyo.com
*YUIMA NAKAZATO/
http://image.search.yahoo.co.jp/search?p=yuima+nakazato&ei=UTF-8&rkf=1
"Klimakapseln"/
http://www.youtube.com/watch?v=lunN_Hl6EKE&feature=player_embedded
参考にしてください。
文責/平川武治:
初稿/2014年春:
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