"The LE PLI"ARCHIVES-36/ 盛夏、巴里、ある友人への御礼。 『日本印の日本』の為に、−2。
『自心で自心を豊かにする』と言う道元のことばが好きですが、
これにはいつも知的な人間的なる好奇心と責任が伴うでしょう。
旅をする事もその大いなる一つでしょうね。
『豊かなる難民』化し始めている現実の日本。
もうそろそろ、『日本印の日本』を想うこゝろと國体を意識した時代を
皆さんの世代で築き上げる事をお考えください。
その時、僕が思う日本らしさの大切な一つに『湿り』があります。
ここに美しさも、艶やかさもあります。そして、僕たちのかけがえの無い
自然が存在し続けます。
僕は今、『分かち合いのデザイン』を考え念い込んでおります。
その根拠性は『共棲資本主義』。
国を念い分かち合う。自然を慕い分かち合う。そして、他者を想い分かち合う。共に、自由なるクオリティ オブ テイストでみんなで寄り添って、分かち合って生きて行ける様な、もう少し、こゝろと身体に穏やかな社会構造のためのデザイン観を。
例えば、男のエゴ、女のエゴだけのデザインはもう、20世紀で充分でしょう。
「明日をみんなで、愉しく幸せに生きたいね!!」
そんな明日のために
昨日の事ばかりを自らの自我で、「あれ、それ、俺!」にも何も感動しなくなったそして、こゝろまでへも響かなくなって来た現代という時代性。
ヒューマン テクノロジーとサイエンス テクノロジーの僕たちらしい新たな調和と融合の世界を考える事も大切な現実。
モードの世界も素材は勿論ですが、ミシン以外のテクノロジーでこれを考える余地があります。ここには改めて”手”の再認識と再びの想いもあります。
多分、時代は少しずつこの方向へ動き始めています。
僕たちは女であり男でありそして、人間なのだから
『人間』を可能性豊かに信じ敬うしかありません。
どうか、そのような人間を、他者を信じ敬い、自分の國を想うこゝろと共に
ご自愛とお励みを。
相安相忘:
盛夏、巴里にて。
文責/平川武治:
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