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草加健康センター

老舗の名サウナに遂に訪れた。未開の地はとりあえず近辺のサウナをググり、そこを体感して実績解除となり幸福な一日として仕上げる。一日の終わりに風呂とサウナとアルコールさえあれば大体充実した遠征と形容できるものになる。たまたま訪れた土地の近辺に名サウナがあると知った時の喜びは病みつきになる。

駅からはかなり遠いのでバスを利用することとなる。最寄りの草加駅からシャトルバスが出ているのでそちらを利用することが可能。ちなみにセンター発駅着の最終出発は22時5分。最後の会計に長蛇の列を成していたときはタイムリミットへの焦燥感が堪らない。ちなみにバス内の時計が5分になった瞬間、凄まじい勢いで出発していく。そりゃ仕事上がれるからそこらへんはシビアになるよなあとドライバーの気持ちを理解できてちょっと面白かった。

ここのサウナは馬鹿でかいのに凄まじい高温を保っていて凄い。雛壇も座面がゆとりあり、余裕であぐらや体育座りが可能になる。サウナは密集することによる若干の配慮が前提となる事が多いが、ここはそもそもがデカいのでおおらかな精神性を保てるのが良い。

しかし水風呂はサウナ面積に対して通常体積なため、熱波タイムやマット入れ替えなど同時多発的な出入りがあると尋常じゃなく混雑するのが惜しい。イベントタイムを敢えて外して裏ローテを読み解く戦略性が必要になっていくだろう。マット入れ替えの時は皆炭酸泉に浸かりながら獲物を凝視するように待機しているのが面白い。

外気浴ルームは少し発見されづらい作りになっているのがいい。リクライニングできるアウトドアチェアが玉座であり、あれに座って埼玉の冬空を眺めるのは最高に風流である。原色だらけのオールドスクールな看板を見上げ、ライトアップ照明を目に焼き付けると何か不思議なものが脳汁タイムな事もあって見えてくる。休憩中の視覚的作用はもうちょい研究されたら凄いエンターテイメントになるだろうと思う。サウナトランスは視覚効果も重要であると発見できてよかった。

食堂やリクライニングルームも広々としてて良い。サウナ後の飲酒喫煙は壊れた肉体を毒性を孕みながら修復している感じが堪らない。「チ。」の6巻だけないので余りの面白さにそこだけ電子書籍で購入してしまった。漫画喫茶やネットカフェより健康センターで読むマンガが一番お得な気分になれて嬉しい。サウナ込みでマンガ読みまくれるのは金銭以上の満足感がある。

しかし帰りのバスというデッドラインと戦いながらの読書であったので、後半は9時55分まで読後の余韻もへったくれもなく急いで読んだ。もちろん朝まで延長滞在も可能であるのでそこを意識しない事も可能であるが、スマホ充電という現代人の課題故に撤退は止むなしとなってしまった。サウナや飲食には金を惜しまないのに、有料充電に対して何故か何時迄も心理的ハードルが高い。ケーブルを忘れたという敗北感が根底にあるからだろう。

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