秋の京都周遊記(後編)
前編に引き続き、秋の京都周遊記後編です。
(ぼやぼやしていたら、諸事取り紛れて公開が年明けになってしまった…。)
後半のラインナップは、以下の目次のとおり。最終日の新幹線が京都発19時過ぎなので、最終日は往復に時間のかかる高雄方面の見どころも旅程に取り入れてみた。
第3日:令和5年11月25日(土)
大文字山ハイキング
朝、ホテルを出ると何と雨が降っている。今日は大文字山に登ろうと思っていたのに~。どうしよう…と思い予報サイトを見ると、天候は徐々に回復する感じで、何とか予定通りで問題なさそう。まずは昼食の調達と朝食のため進々堂に向かう。朝食は軽めにモーニングセットで済ませ、行動食用に打田漬物とコラボしたというすぐきピロシキとしば漬けカレーパンほかを購入。
バスで銀閣寺道まで移動し、銀閣寺橋の袂で娘と合流。そのまま銀閣寺の脇の登山口から歩き始める。銀閣寺への参拝客のほか、大文字山登山や京都一周トレイルなどのハイキング姿の人も多い。
40分ほど山道を登って行くと、広々と開けた大文字の火床に到着する。が、雨がちょっと本降りになってきたので、一旦中央付近の弘法大師堂に逃げ込む。目の前には京都の街並みが広がっていてなかなかの眺望である。
弘法大師堂の目の前に十字に石を組んだ火床があるが、そこが「大」の字の横棒と左右の払いが交わる部分ということだ。ここを中心に、上の斜面、左右の斜面、左下、右下にそれぞれ石を組んだ「火床」が置かれている。
送り火の際に、実際にこの場所で火が焚かれるんだなあと思うと、何となく感慨深いし、これから送り火の映像を見るときに、あそこへ行ったなあと思うのだろうな…。
10分ほどすると、雨も落ち着いてきたので周囲を歩いて景観を楽しむ。
左下の方に平安神宮の大きな鳥居も見える。
曇り空なので、紅葉の色が冴えないのはちょっと残念だが、山の中は市中ほど混んでいないので、またコースを変えて歩きに来てもいいな。
しばらく景観を楽しんだ後、山頂へ向かう。
一度「大」の字のてっぺんのところまで登ったが、正しい道は下からだろうと一旦弘法大師堂まで降りてから左手(「大」の字で言うと、横棒の右の方)へ進んで、ちょっと急な斜面を上がったのだが、何ということでしょう、また「大」の字のてっぺんへ出てしまった。降りずに、そのまま先へ進めばよかったんじゃないか…orz。妻と娘の非難を浴びつつ、めげずに先に進む・笑
20分ほど歩くと三角点が置かれているところへ出る。西側が少し開けていて、たくさんの人がベンチで寛いでいる。
お天気も更によくなってきたので、ちょっとティータイム。朝買ってきた、ピロシキとカレーパンを分け合って食べてみた。
山頂からは、四つ辻と呼ばれる十字路を経由して日向大神宮方面へ下山したが、京都一周トレイルの一部となっているので、要所要所にわかり易い道案内が設置されいる。
お昼近い時間になってきたからか、南禅寺・蹴上方面から登ってくる人も多い。とは言え、東京の高尾山や御岳山のような雑踏にならずに落ち着いた雰囲気が保たれるのは好ましい。
頂上から1時間ほどで日向大神宮の境内に導かれ、そこから15分ほどで蹴上駅近くのインクラインの端へ降り着いた。
そこからインクラインを南禅寺橋まで歩いたが、南禅寺周辺はかなりの混雑ぶりであった。
南禅寺橋からは仁王門通りを西に進み、動物園を右手に見て岡崎通りを北上しお昼を食べられる店を物色するが、平安神宮周辺はどこも激込み大行列だったので、二条通をさらに西に進んで、人通りが少なくなってきた辺りのこちらのお店に入った。
何ということもない地元御用達のお店だが、うどん・そばは自家製手打ちだという。天とじ丼とうどんのセットを食したが、細打ちのうどんはなかなか美味しかった。値段もリーズナブルだしお勧めである。
昼食後、娘は用事を済ませて来たいということだったので、一旦解散して、何故か妻が行きたがった知恩院の方へ。何でいまさら知恩院…と思ったのだが、何と行ったことがないという。
知恩院周辺
とは言え、ぼく自身も知恩院に足を踏み入れるのは高校の修学旅行以来のような気がする。
東大路通りを南下して、適当なところで左折。白川を渡って、黒門・北門から知恩院境内へ。あの除夜の鐘で高名な大きな鐘も見たことないだろうからと、大鐘楼を経由して三門から出て丸山公園をちょっとぶらぶらして祇園界隈で夕食の店を物色するも、どこも予約満席。まあ当たり前か。
結局、東山駅近くのお店を見つけて、席の予約をしてから、一旦ホテルに戻って休憩。山歩きはいくらでも歩けるのだが、混んだ街なかは疲れるんだよねぇ…。
ホテルで1時間ほど体を休めてから、予約をした東山駅の近くのお店へ向かう。娘とはお店の前で合流してディナータイム。
ここも地元の方メインという感じのこじんまりと落ち着いた佇まいのお店である。祇園の周辺はどこも混雑しており、入れても落ち着かなそうだったので、少し外れる路地の奥だが、ゆっくりと食事ができたのはよかった。
そうそう、俳優の佐々木蔵之介さんのご実家(佐々木酒造)のお酒が置いてあって、お勧めされた「古都 純米吟醸」を飲んでみたが、すっきりして飲みやすいお酒であった。
お店ではBGMに有線で懐かしめのJ-POPが流れていたが、突然「~♪近ごろ私達はいい感じ~」と歌声が流れて来て、反射的にギターを弾くふたりや揺れるショートボブ(with赤いリボン型の髪飾り)を思い浮かべてしまい、ひとりで苦笑い。
ということで、のんびりと料理とお酒(と音楽^.^)を楽しんで、本日は東山三条の交差点で解散。
第4日:令和5年11月26日(日)
神護寺・西明寺・高山寺
最終日は、JR二条駅前からバスで高雄へ向かうので、JR二条駅前に集合した。JR二条駅の志津屋でパンを購入。ついでに隣のセブンイレブンでおむすびも購入して昼に備える。
JRバスで高雄方面へ向かうが、超満員のバスがやって来た。すぐ後から臨時便が来ると車内アナウンスがあったが、乗ってしまった後に聞かされても…。
竜安寺や仁和寺、立命館大学前でそこそこ人が降りたので途中から座ることができてラッキーであった。高雄までは40分弱。まずは神護寺へ向かうが、バス停からはなかなかの登りである。10分くらいだけど…。
楼門から境内に入り、奥の石段を登って金堂を訪れる。中に入ると国宝の薬師如来立像を始め十二神将立像などを間近に見ることができる。薬師如来は重厚な雰囲気を漂わせて存在感がある。十二神将もそれぞれ見ごたえがあり、あまり前提知識なしに訪れたが、満足度高し。
それに、複製画ではあったが"あの"源頼朝像(教科書とかによく載っているもの)も展示してあり、こちらの所蔵と知った。
ひと通り境内を見て回ったあとは、ここが発祥という「かわらけ投げ」も体験してみた。「かわらけ」(3枚200円)を販売している女性から上手な投げ方も指南していただき、三人で一枚づつ投げて厄落としをした。
神護寺の次に訪れたのは、お隣の西明寺。
一度清滝川まで降りて、川沿いを西明寺方面へ歩き、灌頂橋を渡って裏参道から西明寺に入る。神護寺よりもこじんまりとした印象だが、逆に落ち着いた雰囲気も感じられる。
最後は、あの鳥獣人物戯画でも有名な高山寺へ。
本物は、東京国立博物館・京都国立博物館に寄託保管されていて高山寺で見ることはできないが、石水院(国宝)内で模本を見ることができる。
境内は開けた印象で、空を広く感じる。陽が多く入るからか紅葉も明るく見える。
最後に、グッズを売るショップで手ぬぐいなどを購入して高山寺を後に、栂ノ尾のバス停へ向かった。
紅葉が少し盛りを過ぎていたからなのか、三尾と呼ばれる神護寺・西明寺・高山寺は、バスの混み方から想像するほどの雑踏ではなく、山里の風景も相まって快適に歩くことができた。
高山寺を出て栂ノ尾から京都駅行のJRバスに乗り、四条大宮で下車。
お腹が空いたので四条烏丸の大丸地下の錦小路通りに面したベンチで持って行ったパンや食品売り場で買い足したお弁当などを開いて軽くランチ。
その後、錦市場で毎回寄る打田漬物、津之喜酒舗、やまだしやに寄ってお買い物。
娘にはやまだしやのお茶をお土産に持たせて、錦天満宮の前で解散式を執り行った。娘と別れて、こちらは四条通へ出て四条センターでお土産を見繕い京都駅まで移動したが、新幹線の時間まではまだかなり時間がある。
ちょっと京都タワーにでも登ってみますかと、展望台に登ってみることにした。
京都タワー
折しも京都タワーでは「響け!ユーフォニアム×京都タワー展望室」第四弾コラボイベントが開催中で、展望室入場券が「響け!…」のイラスト入りになっていた。デザインは選べないが麗奈と葉月ちゃんをゲット。
歩き疲れていたので、ぼくはコーヒーでも飲んで座っていたかったが、妻が清水とかのライトアップの時間まで粘る気満々なので、止む無くお付き合い。
展望室の天井には過去の京阪電鉄と「響け!ユーフォニアム」コラボのヘッドマークがディスプレイされていたり、BGMでサウンドトラックが流れていたりしたが、そんな中で何となく時間を潰しながら暗くなるまで待機。
18時前後から各所でライトアップが始まったようだが、清水寺からのサーチライトの光芒がよく目立つ。また、東寺の五重塔は距離が近いのでよく見えた。高いところからみるライトアップも面白い。
展望台から降りた後は、11階のグッズショップやパネル展示を物色して、京都タワーのタスク完了。
夕食は新幹線の車内で摂ることにして、デパートで食べるもの(基本的に酒のつまみである)を購入。
ホームの売店で缶ビールを購入すれば、準備は万全。少し混みあう新幹線に乗り込んで、ビールで乾杯し、ゆったりと東京までの車中を楽しんだ。
短いまとめ
そもそも人ごみは苦手で、できれば避けたいのではあるが、秋の京都は以前から訪れてみたいところでもあった。繁華街や電車・バスの混雑は避けようもないけれど、それほど混雑しないところも(当たり前だが)あるし、今回訪れてみて、改めて魅力を感じた場所、新たにお気に入りにに仲間入りした場所など様々。総じて、のんびり気ままに京都の旅を楽しんだ。
そうだね また京都、行こう!
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