WordPress6.5へのアップデートに向けて思うことなど
単なるアマチュアユーザーなので技術的な参考には全くならないのだが、WordPressのこれからを個人的にちょっと楽しみに思っているという気持ちの表明ということで、書き留めてみた。
現在、趣味のサークルのWebサイトのメンテナンスを何となく任されているのだが、サイトの開設からは約5年、ぼくが前任から担当を引き継いでからは約3年半が経過しており、それなりの機能追加やデザインの変更などをしてきた結果、結構な量のカスタムコードをメンテする状況になっている。
趣味のサークルは当然IT系の趣味のグループではないので、こうしたメンテナンスを担える人材がそうそういる訳ではない。…というか、殆ど皆無である。ぼくがたまたま仕事でIT部門にいたことがあり、コンピューターの取り扱いやプログラミングが不得手ではなく嫌いでもない(むしろ好き)ということで今の担当を続けているわけだが、ぼくがいないとホームページのメンテナンスができない(記事の投稿などはまあ誰でもできるのだけれど…)という状況は如何なものかと常々感じており、後進の育成なども試みてはみるものの、仕事ではないから思った通りにはなかなか育成されないということで、今後の運用の継続が少々不安でもある。
そもそも、現在のようにゴリゴリとコーディングしないと機能追加もレイアウトの調整もできないようなWebサイトは、このサステナブルの時代に似つかわしくないと言う外ない。(とか言って、ゴリゴリもまあ嫌いじゃあないんだけれども、他人にそれを求めるのも違うかなあと思ったり…)
こうした状況下で朗報となりそうな気がしているのは、WordPressのブロック化への波である。ブロックエディタもフルサイト編集も、出始めの頃はまだまだ実用的ではないなあと感じていたのだが、最近は随分と使い勝手もよくなって、むしろブロックエディタの方が記事が書きやすいと思うようになってきたし、フルサイト編集対応のテーマも洗練されてきたようだ。そもそも、WordPress6.4にバンドルされたデフォルトテーマのTwenty Twenty-Fourがフルサイト編集対応のブロックテーマである。
ということで、管理しているWebサイトもそろそろブロックテーマに切り換えて、サステナブルなWebサイトを目指そうと目論んでいるところだ。実際ブロックテーマを触ってみると、現サイトで使っているテーマでは思いっきりカスタムテンプレートを使わないと実現できないような機能も、サイトエディタだけで実現できたりして感動する。
もっとも、カスタマイズが完全にノーコードで実現できるかというと、なかなかそうもいかず、多少のコーディングが必要な場面もあったりはするが、プラグインを使えば何とかなりそうだったり、コーディングも最低限で何とかなりそうだったりで、最近のWordPress周りの状況には目が離せない感じである。
WordPressの次のメジャーバージョンであるWordPress6.5も間もなくリリース予定のようで、リリース候補版のレビュー記事なども散見されるようになってきた。
そんな記事を何となく眺めていたら、ちょっと気になる機能についてのコメントが目についた。
それが「Block Bindings API」という既存ブロックの機能拡張を実装したAPIである。
わざわざカスタムブロックを作らずとも、コアブロックにカスタムフィールド等の表示をすることができるようになったりするらしい。API自体は既に組み込まれていたようだが、6.5では大幅に機能強化されるということのようだ。ただ、6.5ではまだUIがきちんと実装されていないのでコードエディタを使ってねという状態らしいが、今後アップデートされて使いやすくなっていくのだろう。
管理しているWebサイトのブロックテーマへの乗り換えは、検証が必要な事柄がまだいくつかあるので少し先になるとは思うが、少なくとも今のようにコーディングありきではないカスタマイズを可能にしてくれそうで楽しみである。
とは言え、現実的にはいくらブロックテーマであってもWebデザインの基本的な素養があった方がカスタマイズに対する(技術的・心理的な)ハードルは低いのだろうと思う。それでも現状から比べればかなり「直感的」にサイトのデザインなどをカスタマイズできるのはフルサイト編集の強みである。
まだまだ新しいプラットフォームだということもあり、ブロックテーマ・フルサイト編集に関するネット上の情報は多くないことも事実だ。しかし、切り換えのフェーズを乗り切れば、あとは少し時間をかけて後任を育成することはできそうかなとも思っている。
ということで、歳とともに集中力も記憶力も減退してきてはいるが、いい頭の体操と思って、楽しくブロックテーマへの切り換えを進めていこうと思う。