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ナチノマチ・ヒト⑥ サカエ
那智勝浦とホテル浦島は、まさに二人三脚で発展してきた町と宿。
その歴史をより深く知るため、マチのヒトの声に耳を傾ける
シリーズ「ナチノマチ・ヒト」⑥
今回は紀伊勝浦駅を出てすぐのところにある喫茶店
サカエさんに伺ってきました。
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駅からのアクセス抜群のそのお店は、電車を待つもよし、那智の滝に行くバスを待つもよし、これから始まる那智の旅に思いを馳せる時間にするもよし。
昭和の時代を感じる店内に入ろうとドアを開けると、
カランコロンカーンとなつかしい音が出迎えてくれます。
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生まれも育ちも那智勝浦という店主の清水さんは
「このマチはホテル浦島だけだよ」
とおっしゃいますが、印象的に置かれているソファは和歌山特産のみかんをイメージしたオレンジ色で統一されています。こんなところからも言葉とは裏腹に地元愛を感じられます。
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漁師町ということで、トイレにもこのようなインテリアを配置して旅行客を楽しませる工夫もされています。
「旅行客と地元の常連客は半々くらい来てくれる」
と話されていましたが、多くの方に愛されてきたことがよくわかります。
食後に伺ったので、甘いものを食べたくなりあんみつを注文
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サクランボが映える盛り付けがなんとも美しく懐かしい。
程よい甘さの小豆と食感のよい寒天を一緒に食べると、そこまで歩いてきた疲れを忘れ心地よいひとときを過ごすことができました。
一番人気のメニューはカレーライスということで、また伺った時に食べたいと思います。
それにしても、ホテル浦島がこのマチの方々にとって大切な存在であることをお話を伺って再認識できましたし、またホテル浦島にやってきた人たちが電車を降りてどれだけこのお店に来たのだろうと想像すると、それはそれで歴史を感じずにはいられない時間になりました。