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【歌舞伎】歌舞伎っていいわよ

最近、日本伝統文化検定の勉強を通して歌舞伎にハマっている。かれこれ2ヶ月くらいいろんな講演を見に行っているので、そろそろ趣味と言っても良いかもしれない。

歌舞伎座でいまのところ回ったのは、東銀座の歌舞伎座、新橋の先にある明治座の2ヶ所。どちらも定例の講演だけ見ているので、例えば純烈・梅沢富美男が出ているコミカルな講演はまだ見ていない。生活が落ち着いたら、そちらも見てみたい。いまは古典作品を優先して見ているところ。

歌舞伎のいいところは以下の通り。
・公演の圧倒的な熱量
・視覚、聴覚を通して伝統文化の手触りを感じられる。
・大向うの迫力(※中村屋ー!!みたいなやつ)
・年齢層が高いので、さわぎ声が聞こえない。
他にもたくさんある。

これは歌舞伎だけに言えることではないが、会場全体が一体となって「公演をつくる」場面が歌舞伎には多いと思っている。たとえば人情物など江戸に住まう人々の生活を描く作品では、荒唐無稽な展開や、唐突な『死』を感じる場面がある。そのとき、会場全体が「ああっ...」と嘆く。この悲しみから来る感嘆も、それが伏線となって最後の展開に繋がることがある。そこに発生するカタルシスは筆舌に尽くしがたい。拍手が巻き起こり、定式幕が降りる。その瞬間、明確に「あー、いい話だった!」となるのだ。

そして歌舞伎は、小物を眺めたり、長唄に耳をすませるのも面白い。小物が出される絶妙なタイミングや、それを出す黒子との連携シーンを見るのも楽しい。見所は本当に、本当に沢山あるのだ。

さらに当然ながら、歴史や当時の背景を知っているとより楽しめる。私も勉強中だけど。
例えば、人情物のなかで「店子(たなこ)」という単語が出てくる。店子とは「賃借人」のことで、現代でも不動産業界に定着している言葉である。私は不動産業界で働いたことはないが、宅建の勉強中に店子という単語を知った。
その単語がとつぜん歌舞伎で出て驚いた。
でも、考えてみれば現代は江戸時代の延長なのだ。だから何も驚くことはなかった。

知っている知識・知りつつある知識。
たぶんこれからも見続けていけば、まだまだ楽しく観られるんだろう。
それを考えるだけで、もう楽しい。

だからぜひ、皆様も歌舞伎を一度見てみてほしい。ハードルが高いのはとてもわかる。でも歌舞伎はもともと大衆娯楽なのだ。現代でも通じるこの娯楽を、大勢に楽しんでほしい。そして感想の共有会とかやりたいんだ、わたしは。

ちなみに私は、歌舞伎にハマりすぎて松竹歌舞伎会に加入した。これからは優先してチケットも取れそうだ。やったね!

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