値段には意味がある
もう亡くなったけど、大正生まれの大叔母さんと若かりし頃の私のお話。
おばさん家にいく時は、大抵近くの激安スーパーでお菓子やら飲み物を買ってから寄っていたのですが、一人暮らしでゆとりがなかった私は、値段の安さが買い物の一番大きな基準。
安く買えたものをおばちゃんに見せては、「これ38円やってん」とか自慢していました。
そんな様子を見ておばちゃんはいつも「そんなに安いの気持ち悪いわ」と言っていました。
「なぁ粒ちゃん、値段には意味があるんやで」と。
おばちゃんは貧しくはなかったけど裕福って生活ではなかったし、どちらかというと倹約家。
安く買えたら得なのになんでそんなことを言うのかなぁと、私はどうも腑に落ちない気分で毎回その言葉を聞いていました。
それから数年経って金利がなくなった頃から少し投資にも興味を持ったのですが、そういう知識がついていくうちに、おばさんの言葉の意味が、重みがよくわかるようになりました。
おばさんがいってた通りだ、「値段には意味がある」。
安いのにも意味がある。高いのにも意味があると。
それからの私は、値段は大きな基準ではあるけど一番の基準ではなくなりました。
また無料は魅力的だけど、私は滅多に無料には食いつかないです。
自分なりに、なぜ無料なのかよーく考える。
すると大抵納得できない理由が多いのです。
逆に値段が高い時もしかり、同じような商品が並んでるのに値段が違う時は、なぜ高いのかよーく考えて検討する。
大抵納得できるような理由が浮かびます。
ゆとりがある暮らしではないので、わかってはいてもそうそう高いものが買えるわけではないけれど、先日の記事で書いたように買い物は投票だとも思うから、ほんの少しの差なら高いほうを買うことも多いです。
みんなが使っているから、買っているから、流行っているから。
あなたが利用したり買ったりしているものは、その値段が妥当なものですか。
お金は得しても、なにか失っているものはないですか。
お金は減っても、なにか得れているものはないですか。
一度立ち止まって考えてみてはいかがでしょうか。
ちなみに投資は下手ですし、お金持ちでもありませんので、説得力に欠ける部分は否めません。
ただのおばはんのつぶやき、田尾 粒でした。