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短編小説#3 クリスマスデート

指定ワード:混雑 郵便 写真

 クリスマスシーズンの繁華街はどこもかしこも鮮やかな光に包まれている。私と彼を祝福するかのように灯されるそれを見つめながら行くこの時間が何より幸せ。このまま時が止まればいいのに、なんて夢見がちなこと本気で祈っている。彼と二人なら混雑するこの道も全然苦にならないのに、彼は足早にこの場を離れようとする。早く二人きりになりたいなんて大胆な人、それなのに照れ屋で可愛い人。
 今日行ったディナーもとっても素敵だった。一人部外者が紛れ込んでいてそれが少し嫌だったけど、二人きりになるのが恥ずかしかったのかな?それともこの前勝手に家に行ったことを怒ってるの?そのことはあなたの家の郵便受けに謝りの手紙を入れたんだけど、ちゃんと呼んでくれてないのかな。
 でもよそよそしいのは他に理由があるからかな。私があなたへの手紙に何度もあなたの写真を入れて何度も何度も何度も何度も送り続けてからあなた毎日眠れなかったものね。全部見てたのよ。ねえそこ角を曲がったら人気のない路地、やっと二人きりね。待っててね。

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