『一谷嫩軍記』@国立劇場
今月の国立劇場、熊谷陣屋らしい。
観劇情報チェックしないようにしてるのに。。。
行きたくてうずうず。
熊谷陣屋、制札の見得は芝翫型が好き。
芝翫襲名の時以来?
芝翫さん、軽薄な色男がよくお似合いで熊谷陣屋みたいなのはどうなのかと思ってた、でもあの軽さがむしろ悲しみを引き立てて狂気を見せるような役割を果たしてるかもしれないなー。
辛気臭い「十六年はひと昔」ではベタでおもしろくもない。
これは確認しに行かなくてはならぬかも。
う”う”う”
高評判にも関わらずガラガラと聞き及び、我慢できず駆けつけ。
さすが国立!復刻歌舞伎らしい素晴らしさ。
芝翫さん襲名から数年、軽薄な色男らしさと武士の虚しさがうまいこと絡み合ってたw
あの軽さの中にこそ、武士の矛盾がハマる。
熊谷陣屋は芝翫型を推したい。
團十郎型の墨染めはわざとらしすぎる。
配役もしっくりで良かった。
首だけになった我が子を抱く相模、さすが孝太郎さん。
鴈治郎はんの弥陀六。
錦之助さんの義経は出てくるだけで麗しい。
錦之助義経登場シーン、書割の遠景がまた素晴らしい。
一見なんてことない書割だけど、国立の大道具さんいつもすごいです。
国立劇場贔屓としては、これを見逃さなくて良かった!!
歌舞伎見慣れない人でも十分楽しめるわかりやすさ。
おすすめです🥰
團十郎型がわざとらしく感じるわけを考えてた。例えばこの場面、首になった親子が抱き合う。ここでの相模も直実も「悲しい」のではない。この段階はショック状態。悲しみはずっとずっと後になって湧き上がるもの。 だとすれば、赤っ面の疳筋とも整合する。このあたり、古い形とされる芝翫型の方が現代のトラウマ理論とも合致してますね。武士の価値観は狂気によって成り立つ、庶民から見ればそれが狂気以外のなんなのか。この前段の御影浜の場でも、小役人がやり込められるシーンがあって、納得。團十郎型がいつ頃から演じられたのか、とかも調べたらおもしろそ。 https://twitter.com/nt_tokyo/status/1460171537550503944?s=20
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