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戦争が変えてしまうもの〜「同志少女よ、敵を撃て」 逢坂冬馬〜

こんばんは。ざまたかです。
昨日はいけばなのお稽古に行ってきました。
コロナに右往左往させられてて久しぶり。
敬翁桜の枝が太くて汗をかきながら切りました。
ふう。またしばらくおうちでお花見が楽しめます。

このところ、なぜか戦争を扱った小説を読んでいました。この本とか

この本とか

どのお話も読み進めるのが辛いシーンがあり、
戦争とその最中で生きた人たちの生活に思いを馳せながらも読み終わるとどこかほっとしたのでした。
そして、このタイミングでこの本かー!という感じですが、こちら。

ソヴィエトの小さな村に住んで、母と猟をしてからしていた主人公、セラフィマがドイツ軍に村を焼き払われ、女性ばかりの狙撃訓練学校の教官・イリーナに拾われ、狙撃兵として戦地で戦うようになる。
狙撃学校で出会った仲間達との関連の日々。戦場で新しい仲間と出会ったり、戦闘の中で仲間を失ったり。戦いの果てに、彼女が得たものは何だったのか?

ざっくりあらすじを書くとこんな感じなのですが、のっけから読むのが辛いシーンが続きます。身内と帰るべき故郷を失って、そうする他なかった女の子が訓練を重ねて狙撃兵になっていく。その訓練の過酷さと実践を重ねるたびにセラフィマの心が「兵士」になっていく様子に「ああ、やっぱり、、、」と思います。そして、読みながらある本のタイトルが浮かんだら消えたりしていました。
女性が兵士になること。ある意味では男女平等と言えるのかもしれないけれど、それでも女性ならではの問題が横たわっています。作中では女同士のシスターフッドが描かれながらも、男性兵士とは扱われ方についても容赦なく描かれています。特にラスト近くの戦争から帰ってきた女達は男達と違って歓迎されなかったというエピソードは胸を打ちます。
そして、チラチラ浮かんでは消えていたこの本

についてもちらっと出てくるのですよ!!
(私が読んだのは漫画版ですが)
もう、この構成力には震えました。

戦争は人を変えていく。
決して幸福にはしない。
だからやっぱり、やめようよ。

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