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とーちゃんふたりで子は育つ?~あずまきよひこ「よつばと!」

こんにちは。まざたかです。花粉症でくしゃみが止まらなくなってきました。このご時世、いろいろ迷惑かけそうなので自宅勤務したいくらいです。家から出たくないよお(泣)

「よつばと!」最新刊(15巻)、出ましたね。

すでにいろんな人がレビューしてる作品だろうと思うのですが、これを機に書いてみようと思います。実はこの作品、主人公のよつばのキャラデザインを見て「萌系?」と勝手に思ってずっと手が出なかったんです。ある時、家族かがってきて読んだら「ごめんなさい!」ってなりました。4歳(最新刊では5歳になってる!)の女の子、よつばと、とーちゃんの日常をある意味淡々と描いた作品でした。淡々と、なんです。親子の話ってやたら賢い子供が大人を感動させたり、逆にハチャメチャに笑わせたりしがちなのですが、そういうの、一切なし。子どもを育てたことのある人なら、「あー、あるよね」っていうエピソードがちりばめられつつも、案外投げっぱなし(日常にオチなんてつかないし)だったりします。4歳の子どもが世界を体験していく視線を私たちも一緒に体験するような、懐かしくも優しい物語なのです。

よつばは翻訳家のとーちゃんと二人暮らし。お隣には小学生のえな、高校生のふーか、大学生(?)のあさぎの三姉妹が住んでいて、一緒に遊んだりします。とーちゃんのともだちのジャンボと後輩のやんだもしょっちゅう家に出入りしてご飯を食べたり遊んだりします。実はとーちゃんとよつばには血のつながりがないことがちらりと出てきたりするのですが、まったく大きな問題にはなりません。初めてのレインコートや初めてのハンバーグづくり、なぜかふーかの恋バナを聞くよつば、夏休みのキャンプ、そんなできごとが淡々と続いていくのです。同じ父子家庭でも「Papa told me」

だともう少しポエティックだし、頑張っている感があるのですが、こちらはよつばに関わる大人がときに振り回されつつもそれを楽しんでいる感じ。時代が変わったのかな。悲壮感はまったくないし、深刻にもならない。子どもがいるからこそ面白くなる日常がたくさん描かれています。みんながこんなふうに子供と暮らせたらいいだろうなって思います。

よつば親子にはお隣さんばーちゃんなど、女性もたくさん関わるのですが、「お母さんがわり」みたいな人がいないのも興味深いです。むしろ、ジャンボ・やんだ・とーちゃんとよつばが家族で、とーちゃん二人で(やんだはお兄ちゃん枠)子育てしている感じ。しかも丁寧すぎず、雑すぎず。家族とは、子育てとは、みたいに正面から描く方法もあるのだろうけど、ただ楽しい日々を描くだけでうっすらそれを考えさせられるこの作品、やっぱり力があるなあって思うのです。







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