授業制作チームも探究!世界初?シロツメクサを食べてみた!
こんにちは!
向敦史(むかいあつし)です。
今回は、植物編、第3章のスピンオフ記事です。
突然ですが、みなさん。「野草」を食べたことはあるでしょうか?
ネットで検索すると、「ふきのとう」「ノビル」「よもぎ」等がでてきます。
そんな中、今回、私たちが注目したのは、こちら!
そう、「シロツメクサ」です。
皆さんの中には、髪飾りを作ったりして遊んだことのあるもいるのではないでしょうか。
これ、食べるの?!…そう、食べるんです。
今回は、この「シロツメクサ」を食べることに挑戦した、奮闘の記録を記事にして、ご紹介します!
シロツメクサを食べる
「シロツメクサ」「食べる」で検索すると、
トップにヒットしてくるのは、「醤油をかけて食べた(おひたし)」や、「天ぷらにした」との文言。
一般的な野草の食べ方ですね。
しかし!私たちは、同時に、ある一つの情報に出会いました。
それは、シロツメクサが、「とある植物」の仲間だという情報。
これが食べ方を決定することになりました。
シロツメクサは、なんの仲間?
では、クイズ!
Q:シロツメクサは、次のどの植物の仲間でしょうか?
正解は、、、
動画をご覧ください。
シロツメクサをよく「観察」すると、、、
たくさんの花が集まっていることがわかります。
この花にこそ、「シロツメクサ」の秘密が隠されています。
では、花を解剖してみましょう!すると、、、
ん!?
あー!!!
なんと、豆が出てきました。枝豆みたいですねえ。
かわぅぃぃぃぃいいいい!きゃー!!!
もちろん、鞘の中には、豆があります。
黄色い!
かわぅぃぃぃぃいいいい!きゃー!!!
解剖してみると、シロツメクサの中から、豆が出てきました。
実は、シロツメクサは、れっきとした「マメ科」の植物なのです。
ここで、制作チームの一人がつぶやきました。
「マメなんだ。じゃあ、団子にして食べれるかもね!」
きっと、彼は冗談半分だったでしょう。しかし、間に受けたメンバーが。
「よし、じゃあ団子にして食べよう!」
「面白い!」
こうして、「シロツメクサお団子プロジェクト」が始まりました。
シロツメクサ団子への道① 先行研究レビュー
ということで、早速、シロツメクサ団子を作るために、先人の知恵を借りようと、レビューを開始しました。
あれ?
あれ???
豆を調理した事例が、出てきません。
少なくとも日本語では、見当たりませんでした。
(事例を見つけた方がいれば教えてください!)
つまり、まだ、世界の誰もやったことのない挑戦である可能性がある。
「面白い!!!」
プロジェクトが加速しました。笑
しかし。ここで気になることが。
マメ科の植物であることは、一般的に知られている事実です。
にもかかわらず、どうして食べた人がいないのか?
その理由は、作り始めるとすぐにわかりました。
シロツメクサ団子への道② 豆を取り出す
早速、シロツメクサを分解して、マメを集めてみました。
すると。マメ1つのサイズは、小指の爪の上に100個以上乗っかるくらいのサイズでした。
ちっちゃ…。
醤油の小皿に乗っけると、、、
七味くらいのサイズしかありません。
これを、、、団子。?
ん?…何粒?
なるほど。だからマメを調理して食べた人がいないのね。
「じゃあ、やめる?」
「…ここで諦めたら試合終了でしょ。」
誰かがそう呟き、マメの採集作業が始まりました。
シロツメクサ団子への道③ 豆を集める
ピンセットで1つずつ取り出す作業を始めたはいいものの、1つの鞘からマメを取り出すことはものすごく緻密な作業。
イメージとして、1つの鞘から3つのマメを取り出すのに3分程度かかります。
概算して、必要なマメはおそらく数万個。仮に3万個だとすると。。。
30,000粒 ÷ 3個 = 10,000鞘
10,000個の鞘を分解する。1つの鞘が3分なので、、、
10,000鞘 × 3分 = 30,000分
時間に換算すると
30,000分 ÷ 60分 = 500時間
500時間
500時間…!?
まじで?
「じゃあ、やめる?」
「…ここで諦めたら試合終了でしょ。」
魔法の言葉が、私たちを導きました。
シロツメクサ団子への道④ きたるイノベーション!
黙々とマメを集める面々。
2日くらいかけて、のべ20時間くらい作業をしたのち、途中経過を整理。
集まったマメを集めてみました。
すると。
醤油皿1枚を満たすこともできていない…
・・・。漂う絶望感。
しかし、作業は続きます。
そんな中、ついに、ブレイクスルーが生まれます。
「あ!あ!あー!!!」
1人のメンバーが、イノベーションを起こしました。
それまでの取り出し方は、ピンセットで1粒ずつ出していくというもの。
しかし。
そのメンバーの右手には、アイテムが。
茶漉し(ちゃこし)!!!
茶漉しに花ごとぶち込んで、ぐりぐりすると、あら不思議、豆だけが綺麗に落ちてくるではないですか!!!
「うおー!!!!!」
作業の効率が、文字通り桁違いになりました。
こうして、愚直な作業の中で強い動機が生まれた時に、イノベーションが生まれてくるのだなあと。
なぜか、はるか昔に農作具を生み出した古代の人々の気持ちを追体験しました。
こうして、マメが集まりました。
シロツメクサ団子への道⑤ ついに調理!
最後の工程は、調理!
<調理工程>
1:茹でる
2:すりつぶす
3:砂糖を混ぜる
4:完成!
ここまでの葛藤が嘘のように、シンプル!笑
煮て、
すりつぶして、混ぜて、
こねて、
そして、、、ついに、、、
完成!!!!!
のべ数十時間の作業ののちに、出来上がったのは、うずらの卵くらいの大きさの団子でした。
気になるお味は?
美味しいのか?不味いのか?ちゃんと食べられるのか…?
シロツメクサ団子への道⑥ 実食!
ついに、実食の時。
メンバーの一人が試食。
パクッ。
現場に漂う緊張感。
「・・・。」
「普通。」
普通!!!普通なの!?もっとちょうだい…!!!???
試食を担当したメンバーのあいちゃん曰く、味は、
「薄い。ねっとりしている。」
とのことでした。
食レポはこちらから。
筆者も食べてみましたが、確かに、普通。食べれました。
手間はかかりますが、仮に食糧がなくなってしまったことを想像すると、普通に食べるであろうことが想像できる程度には、美味しくいただけました。
他の野草を煮たり焼いたりしてみた時の青臭さや、まずさに比べると、全然美味しい部類に入ります。もし意欲のある方は、シロツメクサ団子、挑戦してみていただけたらと思います。
実食後記
マメを煮ている途中には、青臭い匂いが煮汁から漂い、もしかすると、めちゃくちゃ不味いのではないか?と感じましたが、意外と美味しくいただけました。
今回のシロツメクサ団子づくりは、元々は授業作りとして始めましたが、やっているうちに、だんだん楽しくなってきて、気がつくと、制作過程で起こるいろいろなことにメンバーみんなで一喜一憂しながら作っていました。
「わー!」「きゃー!」「まじ!?」「うおー!」
いい歳した、大人が集まってです。笑
でも、作り終わった時、「こういうのまたやりたいね。」となりました。
やっぱり、何かまだわからないものをやってみるのは、楽しい。面白い。その中で試行錯誤して、解決されると嬉しい。みんなで目標に向かって協力するのも楽しい。そんな原点に立ち返る体験でした。
こうした、「楽しい、ワクワクする、気になる、つい集中してしまう。」などの質感の中にこそ、探究の本質が隠れているのだろうなあと。
振り返ってみると、総じて、面白かったです。
ただ、メンバーから一言。
「毎週は、やりたくないかな。」
と。笑
以上、制作チームの探究報告でした!
筆者:向敦史(むかいあつし)
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