フグタ社長業務日誌【あと3話】『流行語大賞』
フグタ社長業務日誌(巻10-6):9月8日(月)
先週の記者会見で、少々ブチ切れて「あなたとは違うんです!」と言ったら、妙にウケてしまった。
「社長、これ今年の流行語大賞、間違いないですよ」と秘書がおだてる。
無論、そんな気はないのだが、周りから言われると、コメントのたびに何かまた、新しいギャグを言わないといけないような気がして、プレッシャーがかかる。マスダオカダさんの気持ちが分かるなあ・・。(閉店ガラガラのギャグの人です・秘書注)
というようなこともあり、一週間、恒例の「ぶら下がり」会見をパスして逃げ回っていたら、先輩から怒られてしまった。
「辞めるまで、ちゃんとしなさいよ!」
午後6時12分、そろそろ帰ろうと社長室を出たところで、業界紙各社のインタビュアーが待ち受けている。
「一週間のご無沙汰でした、フグタヤスオでございます。」
「・・・・」
「・・・・」
「・・・・」
司会者の玉置宏さんのモノマネをしたつもりだったが、反応なし。
マスダオカダさんの気持ちが本当によく分かる。同19分、退社。同21分、帰宅。9日午前0時現在、社宅。来客なし。明日のネタクリをしながら歯を磨く。