愛だけを与えたいから子に送る手紙はいつも白紙のままだ

秋の虫るるると鳴く夜真っ白なスマートフォンの画面に向かう

大河見るたんびに思う歴史とは人の思いの地層のようだ

秋迎え風は清かになりにけり見えないものと聞こえないもの

真っ白な電車の中の明かりには
冷めてるものが混じり込んでる

誰だって軋む思いを抱えてる開け放て窓明日を生きろ

重たさも痛みも生きる糧になるそう信じよう逃げるな私

折れ曲がるくねる松の木風受けてそれでも生きるその価値思う

生きることさらさら流す柳にはなれずに泣いた泣いてしまった

花は散り実は種になりこぼれ落ち静かに芽吹く黒い地面に

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竹原なつ美
ありがとうございます。 嬉しいです。 みなさまにもいいことがたくさんたくさんありますように。