小学生あるある2 叱るときには<笑いの力>を
「今日は 笑顔で。」
毎朝、そう思って1日を始めます。
けれど、なかなかそうはいきません。
思わぬことが起こって
やっぱり叱ってしまうというのが現状です。
でも、そんなときこそ、<笑いの力>を。
笑いは、魔法の力をもっているのです。
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3年A組 ある日の様子。
今日は、子どもたちみんなが楽しみにしているお楽しみ会。
学級会で決めたゲームが始まろうとしています。
みんな、椅子を輪のように並べて座りました。
そのとき、この一言が飛び出してきたのです。
「僕、このゲーム、嫌いなんだよなぁ」
クラスのムードメーカーのAくんの大きな声でした。
マイナスな言葉の力は、すごいスピードで広がります。
本人にとっては、
軽い気持ちで口に出したことばなのでしょうが、
盛り上がっていたクラスの雰囲気は、一瞬でぺちゃんこ。
何人かの顔が曇りました。
「僕も 本当は別の遊びがよかった」
あぁ。
なんで、ここで そういうこと言うかなあ。
時間をかけて計画してきたお楽しみ会が、
Aくんの発したひとことで、楽しさが半減しそうです。
せっかく盛り上がっている空気を壊したくないし、
叱りたくはないけれど、
ここは、私としては見逃すことはできないところ。
「今の一言で、楽しみにしていたお友だちの気持ちはどうなった?
あなたがそんなふうに思うのは仕方ないけど、
思ったことをそのまま、口に出さないで。」
言うべきことは、言わなければ。
いったん口から出た言葉は、元には戻りません。
やる気を削がれた周りの子どもの気持ちも、戻らない。
わぁ やっちまったと、当人のAくんも思ってはいるのですが、
どうしていいかわからなくて困っています。
周りのみんなも悲しそうな顔をして、
私を見ています。
子どもは、楽しいことが好き。叱られている友だちを見るのもつらいし
先生の怖い顔も、できれば見たくははありません。
せっかくのお楽しみ会。
待ちに待っていた子どもたちの気持ちを大切にしたい。
どうしよう、、、
そのとき、空から降ってきたのです。
「こんなときこそ <笑いの力>だ!」」と。
私は、いきなり口調を変えて言いました。
「あぁー なんかいやな空気が流れてるよー
Aくんが責任とって、みんなを笑わせて盛り上げてね。」
そのとたん、Aくんは、救われたような笑顔になりました。
そして、得意のギャグを、披露。
大げさなへんてこな身振りまでつけて、
いつもよりサービス満点です。
周りの子どもたちも、大笑い。
一瞬で、教室の空気は元に戻りました。
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この話を聞いて
こんな小さな失言くらい許せばいいと思われた方もいらっしゃるでしょう。
でも、そうもいかないのがつらいところ。
教室の中で、個人は大切にされるべきです。
どんな気持ちをもってもいい。
自分の気持ちや考えを抑えなくてもいい。
でも、教室はみんなのための場所でもあります。
周りを不快にすることは控える。
教室はみんなが気持ちよくいられる場所。
自分の行動は周りに影響を与えているということも知ってほしいのです。
大切だと思うことは、
そのときに その場所で伝えるようにしています。
<ふわりと包み、きゅっと閉める>
そう心がけているのですが、
さじ加減にいつも悩まされます。
叱るときに気をつけているのは、次の3つです。
追い詰めない。
逃げ道を用意する。
<笑いの力>を使う。
今回は、
咄嗟に思いついたむちゃぶりに、私自身も救われました。
やっぱり 笑いの力ってすごいなあ。
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