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心から君が好きだというようにプールへと飛ぶ8月10日
チーズならまだマシだろうこの辺のうすい靄とかぬるい闇とか
探し物を探している人の背に探し疲れた蝶々が止まる
種じゃない部分をぜんぶあげるから夏休みには帰っておいで
何一つ忖度のない空にすら雲で描いた君の横顔
小さめの銃の形を手で模して死ねない訳を問うてくる甥
後悔は結果論すら越えなくていいからこの日にサヨナラをする おおよそで決断をしたぼくにまた脱輪の音 火花のように はじめての乗り合いの客だらけだと車内は濁り輸送はつづく
誰からも見られていない遵守でも等しく意味を保つ君の目 ともすると終わりを萌した連続が縦横無尽に平和を叫ぶ こんにちはある晴れた日の昼下がり殺意なんて最初からない
ここからの僕を静かに見ていてよ朝はひとしく残酷だけど 今ここで変わり始める君をみて六年前の挫折が跳ねる 神童と言われ続けた友だちが線路に落ちた冬が去り行く
仲間とは呼べぬ程度の繋がりでいっしょに崖から堕ちる僕たち ストーブの音しかしない夜の端たぶんここらが境目だろう 神様は人のことまで追い切れずひっそり薪をくべる支配者
2Hに負けるくらいの薄い目をぼくに向けては息を吐く君 退職の夜に広がる星空がおつかれさんと五回きらめく 優秀な懸念事項をふりまわしおれはここだとわめくおじさん
冒険をいっしょにしていた友だちが戦死ではない死に方をした 覚えない傷を小指にこしらえて痛みの変わる角度を探す グローブはロッカーにまだそのままでキャッチボールは二度とできない
甘過ぎるあなたの未来予想図は百になるまであなたであった 生き死にの悩みのように夕飯を決めあぐねてる姪との散歩 ワイファイもここには届かないからと秘密のことを叫んだ夕べ
停止だけ伝えるような信号に止まれと言われお前は動く 売り買いの熱しか意味を持たずとも市場に響くきみの歌声 君が言うサンタクロースはあの坂の下で一人で落ち込んでるよ
悔しくて涙を流す君といてどちらかと言えば永遠みたいだ ラジカセにカセット入れる音にだけ込められているセピアの母親 もう既に間に合わないと知っていて駆け抜けてみるラジオ体操
損をする行為と言葉に色が差しモノクロのまま愛情が浮く 赤という定義を二人で追いかけて林檎とした僕血に迷う君 雨だから今日は家で遊びましょ積み木で作るタワーオブテラー