001) 恩師の死の知らせが来た時、Tankob_jisanは書くことの決意を始めた
9月のある日、見慣れないメールアドレスからキャリアメールに連絡が入った
「○○先生が亡くなりました」
その日がついに来た
「昨年大病をして……」
と、今年の年賀状の恩師の文言
その文字を見たときから、この日が来ることを覚悟をしていたのだ
いや、ご高齢の恩師の死
本当はずっとずっと前から、覚悟をしていた
しかし、同時に、
この日が来ないことを祈っていた
いや、その日が来ないと思い込んでいたという方が正しい
その日が来ないと思おうと、思っていた
なぜなら、教えてくれる人がいる、という状態ぐらい楽なものはないから
しかし、やっぱり
その日は来るのだ、来たのだ
その日、
もう、教えてもらうことができなくなった日
受け取る側から送る側に変わらなければならない日
送る側?
そう考えて、戸惑いを隠せない
自分に何を発信することができるだろうか?
語るべき何かを持っているのだろうか?
なにものかの専門家でもなく、
何らかの趣味に邁進するわけでもない
そんなTankob_jisanにとって
語るべきものを限定することはとても難しい
ほかの人々より
多少だけでも多いとすれば、本を読むこと
ただ、雑多に読み飛ばすだけで
読書メモなんてものは全くといっていいほどとったことはない
あいまいな知識の羅列
まあ、それでもそこから広げていくしかないだろう
とりあえず、始めてみようじゃないか
そう、初めから始めよう
初め……
「○○先生が亡くなりました」
この見慣れないそのアドレスからのメールは、やはり古い友人からのだった
目を閉じると、かすかに思い出すあの日
何年も、何十年も前、
春の小さな教室で始まったゼミナール
そこで、恩師にも、友人にも出会ったのだから
初学者のための
学ぶことを学ぶための基礎ゼミナール
「パリ・コミューン」(柴田 三千雄)
まずは、この本を読み返してみることから始めよう
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