天の祝福 〜マタイ傳福音書五章四十五節による〜 2 KAZZ 2020年5月15日 17:11 マタイ5章45節と「放蕩息子」の物語をもとにした、以前創った七五調の今様の詩を謡曲風にまとめてみました。小鼓や能管などの音が欲しかったところですが、鳴り物はボンゴとシェーカーで代用です。Lyricsその日その時その昔不孝息子ぞ居たりける日々を怠惰に芸術と酒と女に狂ひけり口を開けば酒を喰ひ口を閉づれば人を喰ふ野良仕事をばその兄に押しつけ己は働かず語る弦楽四重奏止まらぬ衒学二枚舌不孝息子はある日には父に身代求めてしその身代をかつさらひ遠国ゆきてじやぶじやぶと酒を流して金ぞ尽くやがて淀むは彼生くるこの世の流れ世の流れ飢饉起こりて彼などの戯言(たはごと)聴くは居らざりきここに彼言ふその心(うら)に「我の罪をば我が父と 天に赦しを求まんや」父のもとにし戻りたる彼の赦しを父聴きて言ひたりけるはかくなりき「あなや我が子や我が子よや 天なる神は汝をば 祝し給ふぞ我が子よや いざや畑に出でたりて その恵みをば受くべしや」不孝息子は畑(はた)に立ち鍬(くわ)を諸手に日輪の光を受けて神拝す「あなや我が神我が神や 罪なる我にかくまでに 垂れ給ふかな恵みをば 空より注(そそ)ける天(あま)つ日の 光受けてし地の物は 我らの糧となりたりて 小鳥は歌ひ清らかに けふのこの日を讃美せり 我もこの日を讃美せん 君が妙(たへ)なる創造の その御業をば我が神よ」かくして彼は空よりの雨に打たれて打ち泣けり天の父なる主なる神善きも悪しきも祝し給ふ いいなと思ったら応援しよう! チップで応援する #詩 #聖書 #自作曲 #謡曲 #今様 2