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ウガンダ渡航前に必要な準備① ~黄熱ワクチンを早めに接種した方が良い理由~

谷本英彰と申します。
大学教員として保健体育の教員養成に関わっていたり、インドネシアで運動会を企画したりしています。

9月の上旬に1週間ほど、スタディツアーという形でアフリカのウガンダに行ってきました。

その渡航前の準備でプチトラブルが何度が発生したので、そのことについて書いていきたいと思います。

これからアフリカに渡航しようと考えている人の参考になれば幸いです。

黄熱ワクチン

ウガンダに入国する際に必ず”イエローカード”と呼ばれる黄熱ワクチン接種証明書が必要になります。

黄熱病やその他、海外渡航における感染症情報などは、厚生労働省検疫所(FORTH)のホームページをチャックしてみるといいと思います。

黄熱病の説明は、厚生労働省検疫所(FORTH)のホームページでチェックしてください。

ウガンダ以外にも、ガーナ、カメルーンなど、黄熱ワクチンの接種証明書がないと入国できない国はいくつかあります。

また、日本から直接現地に向かって入国するなら問題ないけど、黄熱病の危険がある国を経由してきた場合にはワクチン接種証明書が必要にある国もあります。

CDCのホームページから抜粋

アフリカだけでなく、南米も黄熱ワクチン接種が必要な国があるので、厚生労働省検疫所(FORTH)のホームページCDCのホームページなどをチェックしてみてください。

黄熱ワクチンは、「接種して10日後から生涯有効」となっているので、アフリカや南米に渡航しようと考えている人は、早めに接種しておいても問題ないと思います。

いや!むしろ、早めに接種しておいた方が良いと思います!!!

個人的には、遅くとも渡航予定日の約2か月前から黄熱ワクチン接種の予定を立てておいた方が良いと思います。

その理由について書いていきます。


黄熱ワクチンを早めに接種した方が良い理由

早めの接種をおススメする理由は下記4点です。

① 接種して10日以降出ないと有効にならない
② 他のワクチンと併用する場合は、さらに日数が必要
③ 接種できる場所が少ない
④ 接種できる人数が限られている


ワクチン接種が有効になるまでの時間

上記①と②あたりに当てはまる話です。

まずは、接種して10日後から有効となるので、接種から9日までは接種していても入国審査を通過できません。つまり、日本出国の前日にワクチン打ちに行こう!みたいなことはできないわけです。

また、黄熱ワクチン以外にも狂犬病ワクチンなどの接種も考えている場合は、さらに余裕をもった接種スケジュールを立てておく必要があります。

私は、黄熱ワクチンだけの接種でしたが、狂犬病ワクチンを接種して来たメンバーもいましたし、お医者さんからは「お金と時間に余裕があるなら、病気に関するリスク回避のためにも他のワクチンを打っておいた方がいいかもしれない」みたいなアドバイスもありました。

ちなみに狂犬病ワクチンは、接種完了までに1ヶ月~半年かかります。

さらに、黄熱病ワクチンを接種してから4週間は、他のワクチンを接種することができません。


国内での接種場所・接種数の問題

上記③と④あたりに当てはまる話です。

ワクチン接種には、そこそこの時間が必要になるので、余裕を持ったスケジュールを立てておく必要があるのですが、黄熱ワクチンだけに絞れば最低でも出国10日前までに接種できればウガンダに入国できますが、、、

そんなにうまくいくか?…というと、かなり難しいと思います。

ちなみに私は、「接種して10日後から生涯有効」ということを出発の約3週間前(約20日前)に知りました。

まだ余裕があるから大丈夫!

そう思っていたら、近隣の病院は予約が埋まっていて接種できないかもしれないというピンチに陥りました。

私は、関西在住なんですが、調べてみると関西圏内で黄熱ワクチンが打てる病院は3つだけなんです!!!!

大阪市立総合医療センター
りんくう総合医療センター
神戸海星病院

関東なら、もっとたくさんの施設でワクチン接種ができるんだと思うのですが、関西では3つだけです。

…となると、もっと地方に行くと、もっと施設が少なくなる可能性があります。

ちなみに、私は↓このFORTHのデータベースを使って黄熱ワクチン接種が可能な施設を調べました。
※ただし、このデータベースにはりんくう総合医療センターは掲載されていませんでした。

で、上記3件に連絡をして、予約をとろうとしたら「次に予約が可能なの日は1か月後の…(渡航日過ぎてる!)」「次に接種可能なのは…(渡航日の前日!)」といった具合で、渡航日までに ”接種して10日後から生涯有効” という条件を満たせない状態に陥りました。

よくよく考えれば、こんな状態に陥るのは当然で、そもそも需要が多くないワクチンを病院が大量にストックしておくわけがないので、3週間前に無計画にワクチン接種してください!って言って、飛び込みで打ってもらえるものではないんです。

りんくう総合医療センターのホームページより

例えば、りんくう総合医療センターであれば、上の表のように黄熱ワクチンの接種日は月に1~2回で、その予約は3週間前から開始なんですよね。

これでダメなら、東海か関東で打てる場所を探すしかない…

そんな状態に陥っていたところ、奇跡的にりんくう総合医療センターでワクチンの余裕があるということで、接種してもらえることになりました。

私の事例は、本当に奇跡のようなものなので、”あわよくば…” なんて絶対に思わないでください!!

先にも述べた通り、渡航日の2か月前ぐらいからワクチン接種の計画を立てておくことを強くおススメします!

狂犬病ワクチンなど、他のワクチン接種も検討される場合は、さらに余裕を持ったスケジュールを立てておいた方が良いです。


黄熱ワクチンの接種費用や準備物について

最後に、黄熱ワクチンにかかる費用や当日までに準備するものなどについて書きます。

<費用>
医療機関によって微妙に値段が違うのですが、だいたい2万円ぐらいだと思います。

私がワクチン接種をしてもらったりんくう総合医療センターの場合は、このような金額でした。

黄熱ワクチン接種:15,800円
初診料:3,000円
消費税:1,880円
合計20,680円

画像内に記載されているマラリア予防薬の金額を抜くと、上記のような値段になります。
黄熱ワクチンは保健適用外なので全額負担です。

ちなみに、関西圏内にある他の2つの医療機関のホームページを見てみると、こんな感じです。

大阪市立総合医療センター


神戸海星病院

詳細は、各医療機関に問い合わせてください。

大阪市立総合医療センターに記載してある「黄熱予防接種禁忌理由書」は、例えばアレルギーやアナフィラキシーなどの理由によりワクチン接種ができないことを証明してもらう書類です。

黄熱ワクチンは、ゼラチンやニワトリ胚を使用してつくられているので、ゼラチンや鶏肉、鶏卵アレルギーがある人は注意が必要です。

あと、接種証明書(イエローカード)を紛失した場合は、再発行手数料が5,000円ぐらいかかるので、なくさないように保管しておきましょう!


<準備物>
ワクチン接種に行くとき(行く前)に必要になるものはだいたい次の4つです。

・パスポート
・保険証
・問診票
・過去のワクチン接種記録
・接種費用(クレジットカード可の場合も多い)

※医療機関によって違いがあるので、必ず事前に確認をしてください。

黄熱ワクチンは保険適用外ですが、本人確認等のために必要となります。

問診票は各医療機関のホームページからダウンロードできる場合が多いですし、事前にメールで提出するよう求められる場合もあります。

過去のワクチン接種記録については「母子手帳を持ってきてください」と言われます。
私の場合は手元に母子手帳が無かったので、実家に連絡して母子手帳の予防接種記録の部分の写メを送ってもらいました。

あと、当日は、接種前に黄熱病や黄熱ワクチンに関するビデオを視聴したりするので、時間に余裕をもって医療機関へ行きましょう!
私の場合は「予約時間の1時間前には来てくださいね」と言われました。


おわりに

長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。

黄熱ワクチンは、とにかく余裕をもって接種に行ってください!

ワクチン接種が有効にならなければ入国できないので、せっかく準備した(入金した)渡航費が無駄になってしまう可能性もあるし、なにより「ウガンダでどんな体験ができるんだろう?」というワクワクした気持ちや希望が一気に消え去って、絶望に変わってしまう可能性があります。

そのようなことがないように、最低でも渡航予定の2か月ぐらい前にはワクチン接種の予約をとるアクションを始めてほしいと思います!

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