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心の厚みを携えて

今年私は四十半ばになる。
女も四十半ばを過ぎると貫禄が出る。

ショップなどに行っても若い頃とは店員さんの反応が違う気がする。昨年の事だが、勧誘されたエステの話を聞きに行ってみたところ、私には年齢を重ねた圧があるらしく、説明内容の不備を確認したところ若くて可愛らしい店員さんは怯んでしまった。(客が若ければ相手も粘って説得するのだろう。)

なぜこんなことを書くかと言うと、先ほどスーパーで、レジに並ぼうとした瞬間、しれっとおばさんが割り込んできた。それで私は即座にそのおばさんに目を向けたところ、何事もなかったかのように視線を逸らした。

スーパーを出る時には違うおばさんが、出口のドアの前に思い切り、それは堂々と割り込まれ、先を越された。そのおばさんは視線を逸らすどころか、割り込んだ事に関しては、全く意に介さない様子だった。

帰りのエスカレーターでは、スーパーで買った立派な大根を肩に乗せて、武士が刀を持つように堂々と立っているおばさんを見た、もちろんおばさんは恥ずかしいとは思ってない様子だった。

その時感じた。若気の至りと言うけれど、一定の年齢になると、恥じらいや恐怖と言うものは薄れ、遠慮がなくなるものだと。

歳を重ねる事は素晴らしい事が、年齢と共についつい度胸がついてくると、常に自分が中心になったり、周囲より我先にと、進もうとするものだから周りが見えなくなるのかもしれない。迷惑をかけてしまう方の圧力だ。

だからこそ、若い人たちにも共感してもらえるような堂々たる姿でいたいと思う。それは謙虚や思いやりなど心の厚みを増したいものだ。そんな影響力のある圧力ならば、歳をとるのも悪くはない。

まずはどんな時も自分以外も広い視野で見る心を育てて、良い年齢の重ね方をしたいものだ。

(MacBook)

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