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参加無料のイベントを3年続けています。

NPO法人ルネスかごしまとして「ひだまりカフェ」という、参加費のいらないイベントを続けています。元々は、「いろんな困りごとのある方が、無料で気軽に相談できるように」ということで始めているわけですが、お茶やコーヒー、カードゲームなどを用意しているので、本当に遊びにいらしてくださったり、誰かと話をするために、誰かの話を聴くために来てくださる方もいたり、本当に自由に使っていただいています。

最初のころは本当に参加者が少なくてさあ

でもまあ、それはそういうものですよ。広告の考え方に「認知」「行動」とかにそれぞれ時間がかかる、というものがあるんだけど、例えば、私たちが何か新しい行動を起こすようになるまでには、時間もかかるし、動機付けも必要だし、協力者の存在もいるし、雪だるまが転がり始めるまでに、そして転がってからも、大変なことや考えないといけないことはあるわけで。ここでは、そんなことを考えて書いてみようかなと。

どうして無料でできるの?

と、よく聞かれます。
まず、場所代がかかっていません。鹿児島市民福祉プラザボランティアセンターという、ボランティア団体登録をすれば、無料で使えるところを使っています。
それから、人件費もかかっていません。私が代表として行っているのと、ボランティアスタッフが数名。私はともかく、ボランティアスタッフには頭が上がりません。ボランティアスタッフだと、無理が利かないとか、いざという時にいないとか、責任がどうとか、思う方もおられるかもしれませんが、複数の方が、無理のない範囲でいらしてくださっています。
お菓子とインスタントコーヒーなどを用意していますが、これらも、最近は団体予算で買うことも少なくなりました。来てくださった方が差し入れをくださったり、団体に寄付をくださる方がいたりで、最初のころとくらべると、団体の持ち出しということは少なくなっています。

そうはいっても、毎週土日に10時から13時半まで、無償でやるのって大変じゃないですか?

いやまあ、それは大変だと思うこともあるのですが、そもそも私がNPO法人ルネスかごしまを設立したのは、「困っている人がお互いに助け合ったり支えあったりする社会を作るため」なので、そうしてまた、「ひだまりカフェ」をやることで、自分も世の中に少しは役に立っているという実感を持つためだったりもするので、決めた以上はねえ、できる限りはやろうと思っています。

続ける工夫について

固定費をできるだけ掛けない、ということ以外にも、工夫をしていることがあります。
まず、参加者がいないと、やる気が目に見えてダウンするので、県域の新聞(南日本新聞さん)のイベントページに掲載していただいています。南日本新聞さんの場合には、無料か、廉価なイベントで公共性のあるものについては、無料で掲載してくださいます。困っているんだけど、声をあげることができない人、どこに相談したらいいのかわからない人に情報を届けるという、非常に大切な面もあります。活動をしていることで、新聞やテレビ、ラジオなどのメディアに取り上げてくださることもあって、それによって参加者さんやが増えたり、「(今は大丈夫だけど、)どうしようもなくなったら相談に行こう」という共通認識みたいなのもできるといいなと思っています。

無理はしない、けど、安定的に続ける

毎週土日に、決まった時間に必ず誰かがいるというのも、自分たちにとっては厳しいルールに思えるかもしれないけど、「いつやっているかわからない」「行ったけど誰もいなかった」というのでは、せっかく行こうと思ったのに、せっかく行ったのに、その行為を無駄にしてしまう。がっかりさせてしまう。だから、休まない。風邪をひくこともあって、個人が休むことはあるんだけど(私はこの3年で3回くらいかな、あ、1回は「アタック25の予選に出る」ので早退した、なお、予選は落ちた)、それでも誰かに代わってもらって続けている。

口コミも大事、なんだけど

でもまあ、参加してくださった方に「良い風に言ってくださいね」というのはおかしいわけですよ。「悪いことは言わないでくださいね」というのも。その場所の価値が本当にあれば、サクラを使う必要もないし、本当に良いと思ってくだされば、そして、その場所に価値があれば、その人が自然と楽になったり、良い風に変わっていったりするはずで、そうすれば、自然と良い風に言われるようになるんじゃないかなあと思っています。性善説的に。

SNS(facebook)での発信も大事

新聞に載っていても、「本当にやっているのかなあ」と思われることもある。だから、「今日もやってます」「今日もやりました」ということも投稿する。プライバシーに配慮した上で(だから、参加した人のことは、名前も書かないし、後ろ姿でも写真は撮らない)。

「困っている人のために何かしたい」という原点に戻る

自分が、誰の、何のために行っていることなのかを明確にする。ビジョンを持ち、ビジョンを語り、目的を明確にする。そうすれば、協力をしてくれる人も自然とついてくるのではないか。そのためにも、最初の1人に「ありがとう」と言われる(ためには、何をどうすればいいかを考える)ことについては、ちょうど西野亮廣さんが書いておられたのでシェアしておきます。


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谷川勝彦(たにかつ)
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