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同級生に見つかるのが嫌でプロフィールを書けなかった話

中学の時の国語の先生が最後の授業で言ったことは「お前ら、40になるまで同窓会をするな」でした。「これから、社会に出て、友達の助けを借りたいこともあるだろう。でも連絡をするな、自力で40までそれぞれの道を進んで、そして、40になったら、同窓会をしろ」というものでした。

 もちろん、時代の流れなどもあって、私たちは、以前より簡単に連絡が取れるようになり、離れたところでもつながることができるようになった。

 その意味では、私たちは先生の最後の授業の言葉を裏切っているのかもしれない。

 それとは別の話で、私はfacebookのアカウントは以前よりもちながら、今年の2月までは本格的に稼働していなかった。本名での登録が基本で、学歴や職歴も書くことが望まれるfacebookで活動することができなかった。

 それは、同じ学校を卒業したり、卒業できなかったりした人たちに、誇れるような自分ではないことを、過剰に意識していたからだと思う。

 あんな学校を出ていながら、あいつと同級生なのに、そう言われるのが怖かった。圧倒的な自意識過剰。

 では、faccebookでの活動を始めた今は、誇れるような仕事をしているかというとまったくそんなことはなくて(仕事にもなっていない)、なんというか、そんなことどうでもよくなったのだ。

 同級生は世間的にも高い評価を受けている人もいれば、そうでない人もいる。それぞれに自分の仕事をしている。だから、私も自分の仕事をしよう。そのための手段としてfacebookもやろう、と思ったのでした。

 そう思えるようになってくると、おかげさまで仕事もそれなりにうまくいくようになってきて(本当?)、そろそろ、梓先生の言われるように、みんなに会ってもいい頃なのかなあ、と思っているところなのです。

 ということで、facebook登録3年目にしてようやくのプロフィール更新を行いました。それにより、当然、同級生とか、〇〇大学なんだ、と驚かれたり特定されたりはしましたけど、かえって便利なことも多かったし、思ったほど、同級生とは会っていない。「Facebookの投稿を見ることができるようになってから、たにかつさんが考えてきたことがわかるようになった」と言われたのはうれしかったなあ。

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谷川勝彦(たにかつ)
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