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マーケティング支援会社から事業会社に転職した理由と、いま思うこと

初めまして。たにさわ(@taniyan2019)です。

自己紹介を兼ねて、これまでのキャリア約10年について、特に転職について、振り返って書いてみたいと思います。マーケターとしてキャリアを築いていきたい方や、転職を考えている方の参考になれば、嬉しいです。

新卒でマーケティングリサーチ業界へ

もともと「マーケティング」というものに興味を持ったきっかけは、私の場合はテレビCMでした。15秒とか30秒の短い時間でクスっと笑わされたり、心を動かされたり、なるほど!と感心させられたり。テレビCMってどんな人たちが作っているんだろう?という疑問から、電通や博報堂といった広告会社の存在を知り、徐々に「マーケティング」というものに興味を持つように。

大学では、興味の向くまま商学系のゼミに入り、マーケティングの理論について学んだり、ケーススタディに取り組む中で、その興味はさらに深まり、“将来はマーケティングを仕事にしたい!”と思うようになりました。

マーケティング支援会社か?事業会社か?

マーケティングに関わる会社は、大きく2つに分かれます。

広告会社、販促会社、調査会社などに代表されるマーケティング支援会社と、そういった会社から支援を受けて、マーケティング活動を行う事業会社

事業会社は、いわゆる4P(Product, Place, Price, Promotion)を意思決定し、実行していくのに対して、支援会社は、広告制作、広告運用、市場調査、販促、ツール作成、Web制作、SNS運用など挙げればキリがないですが、何かしらの専門性をもって、事業会社のマーケティング活動をサポートしていく、という違いです。

就活では事業会社、支援会社どちらも受けましたが、最終的にはマーケティング支援会社である、マーケティングリサーチ(市場調査)を専業とする会社でお世話になることに。

決め手は、専門性でした。

事業会社にとって「マーケティング」の仕事は会社のごく一部なんですね。例えばメーカーの場合は、開発部門があり、生産部門があり、物流部門があり、営業部門があります。マーケティングはあくまで機能の一部であり、外資を除き、新卒でマーケティング職につける企業もほとんどありません。

一方でマーケティング支援会社は(もちろん経理や総務などはありますが)、会社自体がマーケティング支援に特化しているため、入社後すぐにマーケティングの仕事に携わることができます。

事業会社に入って営業に配属されるくらいだったら、専門性の高い支援会社で経験を積んでスキルを身につけよう!くらいの気持ちだったことを思い出します。

マーケティングリサーチ会社で学んだこと

新卒で入社したマーケティングリサーチ会社には、都合7年ほど在籍し、クライアントである事業会社のマーケティング課題の分析や、解決策の提案など、クライアント企業の課題解決にひたすら取り組んできました。

いま振り返ると、マーケターとしてキャリアをスタートするのには、非常に良い選択だったな、と。

仕事の大半をマーケティングに関わる時間に費やすことができましたし、様々なクライアント企業のマーケティング戦略に関わることができた事も、経験として大きかったですね。

支援会社では若手でも大手メーカーのブラマネや、マーケティング部長レベルとお仕事する機会に恵まれることだってあります。

そして何よりそういった経験を通じて、マーケティングのフレームワークや、常に客観的な視点をもつこと、数字に向き合うことなど、後々事業会社でアドバンテージになる多くのことを学ぶことができました。

なぜ事業会社へ転職したのか?

転職について考え始めたのは、マーケティングリサーチ会社に就職して5年くらい経った頃でした。その頃、幸いなことに会社では、比較的大きな仕事を任され、クライアント企業のマーケティング戦略に深く関わらせてもらえる立場にいましたし、本当に充実していました。

事業会社のマーケターたちと一緒になってプロジェクトを進め、課題解決のための踏み切んだ提案をする機会もあったのですが、それがある意味で、支援会社の限界を感じるキッカケに。

どれだけクライアント企業のことを考え、可能性を感じる提案をしても、そこはあくまでパートナー企業の立場。そこから先の意思決定や実行フェーズは、事業会社の領域で、なかなか触れられないんですよね。

マーケティングの仕事に携わるからには、意思決定や実行フェーズまで踏み込んでやってみたい!支援会社でそれが難しいなら、いっそ事業会社側へ移ろう!

それが私の転職のキッカケであり全て。そうして私は事業会社側に転職し、現在はブランドの戦略策定やら、新商品企画やらの仕事をしています。
(※諸般の事情により当面、在籍企業名は明かさない予定)

事業会社に転職して思うこととは?

事業会社側に移って3年近くが経ったいま、思うことを書いてみたいと思います。まず、控えめに言って、事業会社側のマーケティングの仕事は最高に面白い!日々、やりがいを感じています!

事業会社側・メーカーに飛び込んでみて初めて、原料調達、生産ライン、マーケティング予算など、思ってた以上に制約があり、施策一つするにも簡単にはいかないことを痛感しました。

でもその中で、日々担当ブランドのことを考え抜いて、アイデアを絞りだし、そしてそれを実現していくフェーズは苦しくもありますが、でも最高に面白いです!!

特にメーカーとしては、自分が企画した商品がスーパーやコンビニの店頭に並び、それをお客様が手に取るのを見たとき。あるいは、イベントで自分も売場に立ち、お客様から「これ前に買ったんだけど、また買いにきちゃったのよ」と声をかけてもらえたとき。

心の中で(それ、企画したの僕ですよ!!!)と叫びながらガッツポーズしちゃう瞬間の喜びは、事業会社でしか味わえないと思います!

今後やりたいこと

ずっと、マーケティングをやり続けたいと思っています。自分なりに10年ほどやってきて、マーケティングとは「お客様のインサイトを見極め、お客様の気持ちや行動を変えること」だと考えています。そして、こんなに面白い仕事って他にない、とも。

日本では、特に事業会社側では、ジョブローテーションがあり、マーケティングのスペシャリストが育ちにくい環境がありますが、私はスペシャリストを目指していきたいですね。

もしマーケティングではない部門に異動を命じられたら??すぐに転職するくらいの覚悟で取り組んでいくつもりです^^

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