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ラストマイル 考察(ネタバレなし)

ラストマイルを見た感想をこれから書くけれどなんとなく映画の内容よりも隣の人に対する文量が多くなる気はしています。
ラストマイルは脚本と監督が好きだったので見た。
平日の昼だったので人は多くないかと思ったら4割くらい埋まっていた。女子高生かカップルが多い様子だった。一応おっさんもいた。(めちゃくちゃ泣いてた)予約の時点ではかなり空いていたので真ん中の席を1人で取った。隣に誰もいないと思ったらカップルが座ったので、結構空いてるのになあと少しだけ思ってしまった。というかすごい予告の時騒ぎがちだった。なんかいちいち小さめの『キャー』をするので忙しいなーと思った。本編始まってもこんな感じだとかなり嫌だなぁと思っていたが、本編が始まったら『キャー』はinstrumentalになり、動きだけだったのでまあ最低限ルールはあって偉いなぁと思った。(見るのが2回目以降のようで映画の展開の少し前に悶絶し出すのでネタバレを喰らった気はしたけど)
しかし、やはり綾野剛とかそこら辺の俳優が出る度に無言だけど動きで沸いてて少しだけこちらのテンションが下がった。エンドロールの名前に向かって指ハートを連発する姿は最早あまり気にならなかった。
予告編の時に話しているのを聞いていた感じではおそらく結構映画館で映画を見るのが好きなんだと思う。だけど、これはカルチャーの消費の仕方を間違えてるような気がする。映画が好きなんじゃなくて俳優や脚本家とかを偶像という意味でのアイドルとして捉えているだけな気がする。けれど、お金や時間を盲目的に使ってくれるのはそういうタイプの人間だと思うので、作り手側としてはあまり不本意ではないのかもしれないし、こんな感じで批評もどきを書くような素人の方が厄介なのかもしれない。だけど僕はXの引用で本人の目につくように文句を言ったりしないから許して欲しい。
野木亜希子作品はある程度見たけれど、最近の作品はすこしそっちの客層に寄せたような脚本だと感じることが多い。『カラオケ行こ』は完全にオタクというか、元々野木亜希子を好きな人に向けた作品だと感じたし、今回も『MIU404』や『アンナチュラル』のキャストが少し登場するので、どちらかと言うと新規に向けた作品ではない。
作品の内容は要所要所に散りばめられた伏線を回収したりとかなり丁寧にまとまっていたように思う。隣の女の子は彼氏に対しラストの伏線回収が良かったみたいなことを言っていたが、個人的にはあまり驚くほどのものではなかった。1クールでも最低10時間あるドラマとは違い2時間で収めなければならない為、そこら辺は仕方ないと思うしとても綺麗に終わったのもあり面白く感じた。(ここら辺の感想は自分でも生意気だと思う)映画のテーマも過労や現代社会に対する風刺のような側面もあり、考えさせられる所があった。
別に普段見てる映画の感想なんて書かない自分がこんなのを書いてるのはこんなことを言いたいからじゃないだろう。最近そういう偶像的な人気で売り出す物が多くないかと思ったからだろう。自分はそこまで何かに傾倒している訳ではなく知識も浅いけれど、そのような売り方について行く人は作品を見ているのだろうか。推すことに達成感を覚えてしまい、その視界には何が映っているのだろうか。こんな感想を持つのは価値観がアップデート出来ていないからだろうか。果たして時代について行くことが善なのだろうか。盲目的になりたくない。

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