元出資馬のミスティネイルがG1の南部杯を走りますが、
正直、ちょっと不憫な気持ちです。
ミスティネイルはノルマンディーという一口馬主クラブにいた馬です。中央では勝てず、地方競馬にいってたくさん勝ちました。それからもう一度中央に復帰。こんどは対等な走りができるのでは、と期待しましたが、けっきょく一度も勝てませんでした。中央競馬では未勝利馬です。
彼女の遍歴をみても、苦労の多い人生だったのがわかります。
中央ー金沢ー大井ー中央ー大井ー岩手ー笠松(イマココ)
ノルマンディーは岩手で頭打ちになったときにこの子をあきらめて、サラブレッドオークションで売却しました。そのときに落札したのがホースケアという会社で、調べたところ、馬をレースにだして出走手当を稼ぐことでまわしている馬主でした。月に2回から3回はレースに出すので、毎回目いっぱいのレースにならず、つまり勝つことはほぼありません。
10月4日に金沢の白山大賞典(G3)を走って、10日に岩手の南部杯(G1)を走る(中5日! 連闘でも中6日ですよ)というローテをみれば、納得される方も多いのでは。平場ならともかく、重賞クラスのサラブレッドでこういう使い方をするのはまずおめにかかりません。
ばりばりのG1馬のカフェファラオといっしょに中央未勝利馬のミスティネイルが走るとは思いませんでしたが、G3を5日前に走ったばかりです。まったく勝負にはならないでしょう。どんだけ離されるのかという興味しかありません。
そういう意味では、冒頭に書いたとおり、不憫です。
レースが終わった。
ミスティネイルはブービーだった。スタートからあまり前にいかない。騎手も無理はさせないで、ただたんたんとコースを回ってきた感じ。きついローテだとわかっているし、勝負にならないこともわかっているので、騎手の乗り方もこんなもんかなと。
体重もいくらか減っていたが、大幅というわけでもない。タフな子だね。おつかれさま。