女子大生エリサ・ラムの事件。
2013年1月31日に、アメリカ西海岸を旅していたカナダの中国系女子大生エリサ・ラムが滞在していたロスのセシルホテルから姿を消した。
毎日電話で連絡をしていた親元にその日は電話がなかったのだ。両親は2月1日、警察に失踪届けをだした。
ロスの警察は捜査を開始したが何の手掛かりもなかった。ただエレベーターの監視カメラに奇妙な映像がのこっていた。1月31日、彼女が失踪した日にとられたものだった。警察は2月13日にこの動画を公開した。
エレベーターに乗るわけではなく、何かから身をかくすような様子にもみえる。また、廊下にでて奇妙な手のうごきをみせている。ただそこに別の人間がいるようにはみえない。
2月19日に、彼女は意外なところでみつかった。セシルホテルの客から、水についての苦情が寄せられたからだ。色が黒い、とか、へんな味がする、といったものだ。それでメンテナンス業者が屋上の貯水槽を調べにのぼったところ、4つあるタンクの一つに彼女が浮いていた。
彼女がじぶんから貯水槽に入ったとすれば、いったいなぜなのか。
警察は彼女が双極性障害(躁うつ病)であり、それが原因で起きた事故ではないか、との見方をしているようだが、それも一つの仮説だろう。真実はわからない。
3年後にバズフィードのスタッフがこのホテルを訪れ、事件についてのルポをしている。彼らはこのホテルの部屋で水を飲んだりしている。
わたしがこの事件でいちばん気の毒に思うのは、貯水槽を調べたメンテナンス業者だ。蓋をあけて中をのぞきこんだら、そこに腐敗した水死体が浮かんでいたとか、きつすぎる。トラウマになるのでは。
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