偽オークションサイトがあった。
有元利夫のエッチングの入った限定版の美術書がメルカリでソールドアウトになっていた。限定のナンバーが入っているのでその本は世界で1冊しかない。
ところがググっているうちに奇妙なサイトがいくつか見つかった。その有元の本を同じ写真、同じ説明文で価格だけかなり割り引いて売っていたのである。ナンバーをみるとメルカリで売却されたものと同じだった。
どういうことなのか。
メルカリで落札した人が出品したものだろうか。それにしては同じ写真で買った値段より安くするのはへんだ。あるいはお金に困り売るとしても、自分で写真くらいは撮りなおすはずだ。
じつは売れなかったので出品者がディスカウントしているのか。いや売れなかったらシステムとしてソールドアウトというアイコンがつくことはないだろう。出品者がじぶんでつけるわけじゃないのだから。
とか考えていたら、さきほどこちらの画廊のサイトで、謎が氷解した。
詐欺なのだ。
ようするに偽オークションサイトをつくり、そこにオークションの画像と同じものを貼り、値段を下げておく。それにカモが引っかかったら、金を送らせて、あとは何もしない。元の値段に赤字で線を入れてお安くしているから、おっちょこちょいは「えらい安いやんけ」とかんちがいして食いつくかもしれない。
そういうことか。
ネットも現実の世界と同じだから、詐欺師も泥棒もうろちょろしているということですね。