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【大雪・冬至2024】 Letter from farm -農便り-

 暑い夏を乗り越えてくれた葉牡丹やパンジーが出荷に向けて仕上がってきた。来春4月出荷のラベンダー、カレンジュラのタネを撒いた育苗箱には、元気に芽を出した双葉がそろって顔を出している。
 冷蔵庫に入れておいたラナンキュラスが芽を出した。9月下旬に球根をポットに植え、5℃に設定した真っ暗な冷蔵庫の中でゆっくりと吸水させていた。ウドみたいな真っ白な芽をしている。外に出し、少し大きめのポットに植え替え2月出荷に向けて作業を進めていく。
 この様に農園では季節に合わせた花を届けるために、とても細かく生産スケジュールを組んでいる。出荷したい時期に合わせ、タネを蒔いたり、植物の特性に合わせ作業を進めていく。

 話は変わるが、この『農たより』を書き始めて1年が経った。
ハウスの中で起きることを感じ言語化した。人に分かりやすく伝える難しさと自分の足りない何かを補うために本を読む量は増えた気がする。世の中の潮流を知れば知るほど、人本位の事業から、環境本位の事業に変わって行かなければと感じた。

 「秋田緑花農園」として続けるポット栽培は、まだまだ環境本位の事業にするには時間がかかる。今まで長いこと構築してきたやり方を変えるには強い意志が必要である。しかし、変えることができた先に、より良い幸せな未来があると信じている。
 「多摩の星空」に花弁が9枚もある極小輪の八重が咲いた。突然変異である。植物も変化していこうとしているのかもしれない。

秋田緑花農園
Shigeyoshi Akita