【白露・秋分2024】『葉牡丹ブーケ定植ツアー』の季節 -Letter from farm -
今年も『葉牡丹ブーケ定植ツアー』の季節がやってきた。ツアーといっても、どこかに行くわけではない。
取引先の花屋さん、教室の先生、そして「アトリエ華もみじ」の生徒さんたちがハウスに来て、私たち農園のメンバーと一緒に葉牡丹の定植を行うというイベントだ。今年で4回目になる。
参加者を募って定植を行う理由は、葉牡丹の作り方が通常とは異なるからである。直径10.5㎝の鉢に9本の小さな苗を、そっと箸でつまみ、手早く植えていく。9本植えるので時間がかかる。出荷時期は11月20日頃を目指しており、逆算すると8月5日から10日くらいの間に4,000鉢、約36,000本の葉牡丹
を定植しなければならない。
みんなで力を合わせなければ成し遂げられない作業なのだ。
朝9時半、作業スタート。遠くは静岡、神奈川や千葉などから参加し
てくださった皆さんに、まずは感謝の気持ちを伝えた。
葉牡丹は夏の暑さで発芽率が悪くなったり、育て方が難しくなったりする。
しかし、その中でも小さな根から、さらにフワフワの細根を無数に出し、養分を吸収しようとしている。どんなに暑くても今ある環境の中で精一杯頑張っていることを説明した。
9本の葉牡丹が色変わりすると、まるでバラの花束のように見えるため“葉牡丹ブーケ”と名付けた。自然界では見られない美しさを秘めており、その美は、人と植物の共同作業によってのみ作り出されるものである。
秋田緑花農園
Shigeyoshi Akita