【小寒・大寒2025】 Letter from farm -農便り-
今まで幾度となく気候の変動を伝えてきた。季節が本来の時期に移りかわらず、夏からいきなり寒くなる。樹木は紅葉し、葉を落とし始めてい
るのに太陽の日差しはジリジリと強く、汗をかく日もあった。
そんな環境の変化を感じつつ、大きな決断をした。どうしても上手く作れず「葉牡丹ブーケ」を2024年をもって生産終了とした。
「葉牡丹ブーケ」といえば秋田緑花農園を代表とする商品で、この植物をきっかけに仕入れを始めてくれた花屋さんも多い。そして、ブリコラージュの
葉牡丹リース作りには欠かせないアイテムである。
この決断をするまでに大きな葛藤があった。
「葉牡丹ブーケ」の生産終了で多くのブリコラージュファミリーに多大なるご迷惑をおかけしないかと不安に襲われた。
「葉牡丹ブーケ」は、私たち生産者である『秋田緑花農園』と花屋である『アトリエ華もみじ』そして『ブリコラージュファミリー』の皆さんと共
に創り上げてきた価値があったからだ。
生産を終了する理由をダラダラと書いても意味が無いと感じる。なぜなら、この気候の変化の中でも葉牡丹の生産を続ける生産者もいらっしゃるし、この難しい環境の中でも、とびっきり美しく作ることができる方もいるからだ。
ふと、思った。植物の「ありのままの美しさ」を生み出す生産者でありたい。
どのようにしたら、それが出来るかは、まだ分からない。だが自分の気持ちに正直になるところから始まるという事は、間違いないと思う。
秋田緑花農園
Shigeyoshi Akita