金持ち兄さん、貧乏おじさん(前編)

最近、こんなツイートを見かけました。


嘘だッッッ!!!!!
Z世代はすぐ嘘をつきよる!!!!

と、自分より年下が若くして大金を持ってると、どうせコイツ詐欺だろと思いたくなりますが、実際どうなんでしょうか。私もかつては大学卒業後にJTC工場勤めをしていましたが、当時は全く貯金が出来ませんでした。。。
なお、こちらのニッケル坊や氏の6月のツイート以降、24年1月23日には2000万を達成していたそうです。なぜ社会人3年目という若手がこうも右肩上がりに資産を増やせたのでしょうか?再現性はあるのでしょうか?
この記事ではニッケル坊や氏的な「金持ち兄さん」の資産形成を前編で深堀し、後編では「貧乏おじさん」の失敗事例と勝ち筋について2部に分けてまとめようと思います。
出来ればその後、金銭だけを追う事への否定の話もしようと思います。

金持ち兄さんの戦術

他人様の懐を探るような話は下衆ですが、生きる術を知るのに上品だ下品だと言ってられないので少しだけ目こぼしお願いします。

彼は社会人3年目ということなので、2020年4月入社として、2023年6月まで3年2か月。彼の言う通り毎月20万+ボーナス全額突っ込み、恐らく1部上場企業という情報を元にすると、原資は20万*38か月=760万円と、ボーナス3年分でおそらく手取り220万くらいかなと思われます。合計980万。
同じ期間でS&P500米株が2.05倍になっているので、定額積立だったとしても社会人3年目で総資産1500万は全く不自然ではありません。

ご存じの通り米国株インデックス投資は知る人ぞ知る手法でもなく、多くの資産形成解説本においても推奨されていた最もポピュラーで無難な投資方法でした。異常なことがあったとすれば、毎月20万もまるまる投資していた倹約精神だと思います

アッパーマス層の増加


おじさんとしては「ここ数年の相場だけが異常に良かっただけだ!」と憤りたくなりますが、実際私がこのニッケル坊や氏と同じ行動をしていたら?検証してみました。

私が働き始めたのが2007年の4月からなので、そこからニッケル坊や氏と同じようにVTIを積み立てていった場合、2008年のリーマンショックにやられて2012年までの3年間は含み損を抱えていたでしょう。つまり、5年間はロクな利益が出なかったわけです。実際「米国株インデックス投資 before:2012/01/01 after:2008/01/01」でGoogle検索しても証券会社の投信照会ページばかりで、今ほどには大衆に流行していなかったのは記憶とも一致しています。

そんな中でも彼ほどの入金力ではないにせよJUST KEEP BUYINGの精神で毎年60万でも積み立て続けていれば、10年で1500万くらいにはなっていたようです。実際、保有金融資産3,000万以上の世帯は2年間で14万世帯も増加しています。

常軌ピラミッドを比較すると、一般庶民:マス層は増減していませんが、金持ち世帯は増加傾向なようです。大家族から核家族へ、核家族からお一人様世帯が増えていることでお金持ち世帯が”割れ”ているだけでなく、実際に近年の株高を受けて金持ち上がりしている人も少なくないように感じます。(これは裏付けるデータないのでピラミッドを比較した私の感覚です)

ルールの変化

傍証としてこちらのブログを紹介します。

【資産額公開】アラフィフ独身男性リアル資産推移|50代独身セミリタイア&FIREブログ (kabujin.com)

アラフィフ氏のプロフィールより

なんと2018年12月から2023年12月にかけて総資産20,169,737円から64,744,127円と3倍にまで増やしています。記事を読めば分かりますが、信用取引やハイレバFXなどの高リスク方法を取らずほとんど指標ETFと米国株への投資のみ行っていたようです。

実際、2018年12月から現在までS&P500は2.67倍、日経平均は1.7倍上昇しているためフカシでないことは明らかですし、こうした波は元手が1000万だろうと10万円であろうと、同じように変動するので誰にでもあったチャンスとも言い変えられます。

絶望するのはもったいない

ここまでの内容により、実際ここ数年の相場の恩恵を受けて、それに乗って大きなリスクを背負うことなく数千万円の資産を築き、アッパーマス層になった人が大勢いる事がお分かりできたと思います。

よく下記のような画像を元に「昭和の時代はイージーモードだった」と語られますが「令和の初期はベリーイージーモードだった」んじゃないか?と後世に言われても仕方ないかもしれません。

昭和55年1980年の預金金利

もちろん、ニッケル坊や氏やアラフィフ氏のように米国株投信積立が今後もリターンを出せるかは未知数ですし、私の事例のように5年間ノーリターンもあり得る話です。ただ、ここ10年20年においても、よりハイリスクながらビットコイン成金、都心部マンション転売成金は登場してきた訳で。数年ごとに別の形でチャンスが訪れるものなのではないでしょうか。

何でも飛びつけばいいという話ではないですが、チャンスが来た時にそれを理解するだけの知識や、元手がないと検討すら出来なくなってしまうので、備えることは大事なのかもしれませんね。絶望してたらチャンスも見えないし、焦って闇バイトに加担するのも愚かな話です。

次の後編では私の実体験に基づいた、資産形成に四苦八苦した話と、なんとか勝ち筋を見つけようとした話をしようと思います。あとマネーだけ追う事のコスパの悪さ、幸福との無関係さ、といった話もしたいです。

<ひとこと>
というか、こういう感じで隣の席のやつがリスク取って数年で大金を貯めてる時代に、土日使って上司とゴルフ行くの、さすがにツラくならん???俺はマジで嫌だった。無意味な浪費すぎる。

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